日本のエナジーテックを牽引するITベンチャー企業「パネイル」注目

2019-12-16

~持続可能なエネルギーインフラとしての「Panair Cloud」構築を目指す~

株式会社パネイル(corp.panair.jp)は、創業8年目のITベンチャー企業である。「世界中のエネルギー企業に最先端のエナジーテックを」というコーポレートミッションのもと、独自開発した「Panair Cloud(パネイルクラウド)」というシステムで、電力業界のIT化に挑戦してきた会社だ。同社が本格的に頭角を現したのは、2016年4月、電力小売が全面自由化された時期である。

パネイルの創業者は、代表取締役社長の名越達彦(38)と取締役副社長のKim Hyoyun(キム・ヒョヨン、37)だ。両者ともに、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)出身。IT業界ならではの発想を電力業界に提案し、世の中を驚愕させたのだった。

「パネイルクラウド」を通じて、電力とインターネットを日本で初めて繋げてみせたのである。

だが、当初はこの「パネイルクラウド」に、誰も見向きもしなかった。理由はひとつだ。電力の供給実績がないことである。この同じ断り文句を100回近くも聞いたある日、名越は、はたと思った。「そうだ、実績がないのであれば自ら作ろう」と。この発想の転換がすなわち、パネイルの転換期だった。全国に7箇所の子会社を設立し、電力小売の実績を急成長で作り上げ、2018年には、全国でベスト10入りを果たした。

実績を評価され、2018年4月には、東京電力エナジーパートナー株式会社と「株式会社PinT」(https://pintinc.jp)を、同年11月には、丸紅新電力株式会社と「丸紅ソーラートレーディング株式会社」(https://marubeni-st.co.jp)を設立。いずれも互いの資本を入れた合弁会社である。PinTは、「Panair Cloud for PinT」をベースに不動産業界及びLPガス業界と共に新サービスを開発し、初年度から黒字化に成功し、丸紅ソーラートレーディングは、「MSTC Cloud」によって、激戦の卒FIT市場において、多様なサービスを顧客に提供できる基盤を実現できる体制を整え、2019年11月よりサービスの提供を開始している。いずれのサービスにも、パネイルクラウドの技術が不可欠であることはもちろん、プラットフォームとしての拡張可能性が注目されている。

「パネイルクラウド」によって、エネルギービジネスに取り組む企業をサポートしているのがパネイルである。具体的な事例としては、先に挙げた2社のJV「PinT」「丸紅ソーラートレーディング」が挙げられる。パートナー企業と資本提携を行い、ゼロから事業を立ち上げ、育成していくというモデルだ。パネイルはこれを「ゼロ100事業」と呼んでいる。

「ゼロ100事業」というネーミングに込められた意味は2点ある。1点目は「ゼロから立ち上げた事業を100億円規模にまで育成しようという覚悟」、2点目は「ゼロを1にするという事業立ち上げのみならず、その事業が社会を変える100の段階に至るまで伴走し続ける決意」だ。「ゼロが100になる」というゴールは、未常識が常識になる一つの目安であると考えているというわけだ。

パネイルクラウド最大の武器は、その開発の柔軟性かつスピード感である。電力小売事業モデルで完成しているベースからのカスタマイズはもちろん、蓄積しているデータやナレッジを応用しての、新規サービスに対応するシステム構築も可能である。

ゼロを1にするだけではなく、100にこだわるのはなぜか。それは、パネイルこそが、名越にとって最初の「ゼロ100事業」であったからではないだろうか。2人で始めた会社のビジョンに賛同した人々が集まり、今や80人規模になった。従業員というビジネスパートナーと共に、パネイルはIPOを目指しつつ、豊かで持続可能なエネルギーインフラの構築に取り組んでいる。自らのビジョン「未常識を、常識に」をどこまで実現できるか。今後も目が離せない。

【受賞歴】
2017.11 蔵前ベンチャー賞 受賞
2017.11 『Forbes JAPAN』「日本の起業家ランキング2018」7位に代表名越が選出
2018.6  経済産業省「J-Startup」プログラムの特待生に選出
2018.11 『Forbes JAPAN』「日本の起業家ランキング2019」6位に代表名越が選出https://forbesjapan.com/articles/detail/25049
2018.12 EOY 2018 Japan 審査委員特別賞 受賞
2018.12 『日本経済新聞』 掲載 「NEXTユニコーン調査」2位に選出
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/next-unicorn/#/dataset/2019/list?about=true
2018.12 東工大発ベンチャー 称号授与
2019.4 Pitch to the Minister 懇談会“HIRAI Pitch”に招へい

代表取締役社長 名越 達彦
東京工業大学工学部 開発システム工学科卒。
在学中、人力飛行機の設計に従事し、鳥人間コンテスト人力プロペラ機部門に出場、技術統括としてチーム初の優勝に貢献。
株式会社ディー・エヌ・エーにおいて、営業、人事、マーケティング、エンジニアリング、など幅広い業務に従事。その後、IT企業の事業開発室長として全社新規事業を統括、同社の新規売上基盤の構築に従事。
2012年12月 株式会社パネイル創業、代表取締役社長CEO

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