注目の本「近代朝鮮の中等教育」…日韓の現代にも通じる学歴問題の根源を探る

2019-2-26

注目の本「近代朝鮮の中等教育」…日韓の現代にも通じる学歴問題の根源を探る

今年は3.1運動100年を迎え、韓国では様々な行事が企画されている。日本の植民地支配からの独立を目指した3.1運動の背景には、実は教育政策への不満も含まれていた。韓国の独立を目指す一方で、学歴を形成し社会で栄達することはステータスとなり、植民地化とほぼ同時期に訪れた近代は、韓国社会に大きな変化をもたらした。

在日韓国人3世の著者は、「これまでの研究ではミッションスクールや学生運動の部分だけがクローズアップされてきたが、植民地という特殊な社会状況の中で、社会と学生との関係、進路をめぐる葛藤など、当時を生きた人々の‟生”に着目した」とし、「1920~30年代に設立された韓国の中等教育機関は、現在では韓国各地の名門高校に再編されている。これは日本とも似ている現象で、現在日韓が共通して抱える入試競争・学歴問題にもつながっている」と語った。

韓国の近代史だけではなく、東アジアの教育史、そして現在の教育問題の根源を探る力作だ。

 

【著書名】
近代朝鮮の中等教育―1920~30年代の高等普通学校・女子高等普通学校を中心に―
【著者】
崔誠姫(一橋大学大学院社会学研究科特別研究員)

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