中・露を国連安保理から排除?!「理論的には可能」

中国とロシアを国連安全保障理事会常任理事国から排除すべきとの声が高まる中、理論的には可能であることが分かった。
ボイス・オブ・アメリカは現地時間21日、国際法の専門家でアメリカ平和研究所のグローバル政策首席顧問アンドリュー・チータム氏の言葉として、国連憲章や条約法に基き、安保理理事国の構造を変更することは「理論的には可能だ」と話したことを報じた。
国連安全保障理事会には米国、英国、フランス、ロシア、中国の5カ国の常任理事国と、10カ国の非常任理事国があり、決議の採択には5カ国全ての常任理事国の賛成が必要。専門家らは、特に中国とロシアが拒否権を乱発して国連の体制を毀損しているとして、安保理改革の必要性を提起している。
今回の国連総会でアントニオ・グテーレス事務総長も「国連は変われていない」と、「国連安保理を現在の国際社会の状況に合せて改革しなければならない」と話した。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は「ロシアによる侵攻は犯罪」だと、安保理常任理事国が持つ拒否権を剥奪するべきだと主張している。
理事国の地位を剥奪するには、5カ国全ての常任理事国が同意し、9カ国の非常任理事国が地位変更に同意して上程された後、国連総会で193カ国の加盟国中、3分の2の賛成を得て可能となる。
国際憲法学会の執行委員を務めたプリンストン大学のキム・シェッペル教授は、過去に安保理で常任理事国が交代した事例があったと、それは中国とロシアであったと指摘した。
中国は1971年10月、「中華人民共和国が国連で全ての中国を代表し、常任理事国として承認する」という内容の国連総会決議が通過したことで、台湾と交代。1991年には旧ソ連が解体されたことで、ロシアがソ連の地位を継承している。
同教授は国連憲章23条には依然として常任理事国に台湾とソ連が記載されており、ロシアは旧ソ連の一部であるため、同様にソ連の一部であったウクライナがロシアと交代することも可能だとの認識だ。
翻訳:水野卓
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