川崎重工業（川重）が海上自衛隊の潜水艦乗組員への物品や飲食代を裏金から支出していたとされる問題で、大阪国税局が約12億円を「経費」と認めず、「交際費」に該当すると指摘したことが明らかになった。川重は、2023年3月期までの6年間にわたる所得隠しとして修正申告を行う方針だ。
修正申告は「年度内に実施予定」
川重は追加税負担を見越し、すでに約6億円を費用として計上している。同社は取材に対し、「税務調査に関わる内容には回答を控えるが、修正申告は年度内に行う予定」と述べた。
複数の関係者によると、川重の神戸工場「修繕部」は、約20年前から下請け数社に対し架空の資材発注を繰り返し、その支払金を簿外の裏金として下請け側にプールさせていたという。この裏金の一部が海自側の発注した修理費用など防衛予算から流用されていた疑いが浮上している。
大阪国税局は、この裏金の具体的な使途についても詳しく調査を行っており、今後さらに問題が拡大する可能性がある。
川崎重工業の不祥事は、国内外の信頼を揺るがす重大な事態として注目されており、修正申告の行方が問われている。
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