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小林製薬、紅麹サプリメント41万個廃棄へ 健康被害問題で大阪市が指導

小林製薬が販売していた紅麹サプリメントに関する健康被害問題で、大阪市は12月26日、同社に対し、「紅麹コレステヘルプ」などの3製品について廃棄を指導する方針を決定した。廃棄対象は回収済み製品と未出荷の倉庫保管分を合わせた約50万個のうち、調査用サンプルなどを除いた約41万6000個に及ぶ。廃棄は2025年1月中にも実施される見通しだ。

行政指導に変更、国の助言を受け対応

大阪市は当初、食品衛生法に基づく強制的な廃棄命令を検討していた。しかし、小林製薬が紅麹事業からの撤退と製品廃棄に応じる意向を示したことを受け、国の助言に従い、行政指導として対応することを決めた。今後、同社に廃棄計画書の提出を求め、市の職員が立ち会いのもと作業が進められる予定だ。

健康被害の原因と経緯

問題のサプリメントの原料からは、青カビ由来の天然化合物「プベルル酸」が検出されている。この物質は国の動物実験で腎障害を引き起こす可能性があることが判明し、大阪市は2024年10月に食中毒事案として正式に判断した。市は今年3月、小林製薬に対し3製品の回収命令を出し、流通していた約19万1000個の製品のうち97%を10月9日までに回収済みとしている。

今後の対応と展望

大阪市は引き続き、健康被害問題の全容解明を進めるとともに、同様の事案が再発しないよう監視体制を強化する方針だ。また、消費者への周知徹底と安全対策の徹底を図るため、行政指導に基づく廃棄作業の透明性を確保する考えである。

今回の問題は、食品安全と企業の責任について改めて問う事態となっており、今後の対応が注目される。

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