ルネサスエレクトロニクスが、半導体市況の低迷を背景に数百人規模の人員削減を実施する方針であることが明らかになった。併せて、2024年4月に予定していた定期昇給も見送ると発表した。
同社は、自動車や産業機器向けを中心とする半導体需要が当面回復しないとの見通しを示し、人件費の抑制を進める考えだ。国内外に約2万1000人いる全従業員のうち、5％未満を対象にした規模で削減を進めており、該当する社員には昨年末までに通知を終えたという。
ルネサスは2023年11月から2024年にかけて、全従業員の1～2％に相当する人員削減を段階的に実施しており、今回の発表はその延長線上にある。広報部は「人員削減は長期的な成長戦略を実現するための体制強化を目的としたもの」と説明している。
一方で、業界全体で続く半導体需要の低迷は、同社のみならず広範な企業経営に影響を与えており、さらなる経営効率化やコスト削減が求められる状況にある。
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