Advertisement

低学年では使用を控える可能性も

デジタル教科書の導入学年については、**「児童生徒の発達段階に応じた検討が必要」**とし、小学校低学年では慎重な対応を求めた。認知処理能力が未発達な段階では、デジタル教科書が学習に適さない可能性があるとの指摘もあり、低学年では紙の教科書を中心にするべきとの見解も示唆された。

教員の約4割「使いづらい」と回答

一方、デジタル教科書の現場での課題も浮き彫りになった。
約4割の教員が、

  • フリーズやエラーの発生、ログインの手間で使いづらい
  • 児童生徒が授業と関係のない操作に気を取られる

といった点を問題視している。さらに、教員の適切な関与なしに児童生徒へ使用を任せると、授業への集中力低下や習熟度の格差が拡大するといった懸念も示された。

今後のスケジュール

文科省は今後、関係団体の意見を聞きながら、2025年度以降に法改正を進め、2028年度に新たな教科書検定を実施するスケジュールを想定している。最終まとめは今年秋までに策定する方針だ。

◆デジタル教科書とは?
デジタル教科書は、2019年度の学校教育法改正で、紙の教科書の代替教材として使用が可能になった。2024年度からは、小中学校の英語や算数・数学の一部で導入が始まっている。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です