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HP、AI PCを全面展開 年次イベントで60超の新製品発表

米HPが3月18日(現地時間)、米テネシー州ナッシュビルで年次パートナー会議「HP Amplify Conference 2025」を開催し、最新戦略と新製品を発表した。近年、多くのPCメーカーが「AI PC」の概念を打ち出しているが、今回HPはメインストリームからハイエンドまで60以上のPCラインアップを刷新し、ほぼ全てを「AI PC」として位置付けた点が注目される。

AI PCの未来を提示、個別の製品紹介はなし

HPのパーソナルシステムズ部門を統括するアレックス・チョウ氏は、発表の中で「今回紹介する製品はない。我々が発表するのは世界最大のAI PCポートフォリオだ」と述べた。従来の発表会では新製品の特徴や性能が前面に押し出されるが、今回は全ての製品がAI PCであるというコンセプトの提示に重点を置いた。

PCだけでなく、強化されたセキュリティ機能を搭載したプリンタや、AIを活用した企業向けIT業務支援ツール「HP Workforce Experience Platform(WXP)」の新機能など、AI技術が幅広い領域で浸透しつつあることが示された。

最新CPU搭載でAI性能を強化

発表されたPCの多くには、Intel、AMD、QualcommのNPU(Neural Processing Unit)を統合した最新CPU(SoC)が採用されている。NPUのピーク性能は13~50TOPS(毎秒13兆~50兆回)で、AIアプリケーションを低消費電力かつ高速に動作させる環境を実現する。

法人向け最上位モデル「HP EliteBook 8シリーズ」は、IntelおよびAMDのNPU統合型CPUを搭載し、Microsoftの「Copilot+ PC」仕様に準拠。デスクトップ型の「HP EliteDesk 8シリーズ」は、NPU搭載CPUに加え、NVIDIAの外部GPUオプションを用意。さらに、カバー開閉を検知する「HP Tamper Lock」機能を備え、物理的な不正アクセス対策も強化された。

量子暗号に対応、未来のセキュリティを見据える

EliteDesk 8シリーズは、同クラスのビジネスPCとして初めて「耐量子暗号性能」を持つ点も特徴。将来的に量子コンピュータによる暗号解読の脅威が増す中、HPは早くもそのリスクに対応する姿勢を示した。

オールインワン(AIO)PC「HP EliteStudio 8 AiO G1i」には、「HP Device Switch」をオプション搭載可能。これにより、ノートPCと接続するだけで、キーボードやマウスなどの周辺機器をシームレスに共有できる。

コンシューマー向け「OmniBook X」シリーズも進化

個人向けの「OmniBook Xシリーズ」は、クリエイター向けの高性能ノートPC。クラムシェルタイプの17.3型モデルに加え、2in1仕様の14型・16型「OmniBook X Flip」も登場した。47~50TOPSのNPU統合CPUを採用し、画像・動画処理のパフォーマンス向上が期待できる。

手頃な価格帯の「OmniBook 5シリーズ」、パワーユーザー向けの「OmniBook 7シリーズ」も用意され、幅広いニーズに対応する。

HPは今回のイベントで、AIを基軸にしたPCの未来を提示し、新たな市場戦略を明確に打ち出した。今後の動向に注目が集まる。

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