金正恩委員長の訪韓に煩悶する韓国警察

韓国大統領府より

金正恩委員長の訪韓に煩悶する韓国警察

「戒厳令レベルではないのかと思えるほど、負担が重いのが正直なところ」

先月19日、北朝鮮の金正恩委員長が年内に訪韓するという知らせを聞いた韓国の警察官は自嘲気味にこう語った。金委員長は、南北首脳による共同宣言のため平壌を訪れた文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対し、お礼として早ければ年内にも訪韓を行うとこの日発表した。

これを受けて警察内部では、非常レベルをどの水準に設定するかで早くも頭を悩ませているという。

韓国警察の非常業務のうち、最も高いレベルは’甲号非常’である。大規模な集団事態で治安秩序が極度に混乱したり、戒厳令布告前などの状況下で、警察の全職員が非常勤務を行う。昨年行われたトランプ米大統領の訪韓、オリンピック、主要選挙などの例で警察庁長官により発令される。

しかし金委員長が実際にソウルに到着した際の状況を考えると、これでも不足なのではという懸念の声が上がっている。北朝鮮の最高指導者の訪韓という史上初の試みで起こりうる状況について、見当がつかないという負担が重くのしかかる。中でも最も悩みの種となるのは、保守派による激しい反対集会だ。物理力を行使した大規模な反対集会が起こることは火を見るよりも明らかである。警察がこれをどう統制するのかがカギとなる。

さらに金委員長に対する警護問題もある。万が一の事態が起こった場合、これまでに築いてきた南北融和のムードが再び急冷されることは免れない。実際、金委員長の側近らは前述のような危険を理由に、大多数が金委員長の訪韓に反対したという。しかし金委員長は、このような反対の声を押し切って訪韓を決めたと伝えられた。

1948年の休戦以降、北朝鮮の最高指導者が訪韓を行うのは70年ぶりとなる。そのため、金委員長の訪韓が成功裏に終われば、朝鮮半島の歴史上大きな転換点となるだろうとの見方が強い。南北首脳の相互訪問は、朝鮮半島平和の側面において南北関係が一段階また進展したという重要な根拠となるためだ。

‘千慮の一失’という言葉がある。どんな知者でも、千の考えのうち一つくらいの誤りがある。すなわち十分に考えていても思いがけない失敗があるという意味だ。残された時間の中で、あらゆる突発的状況に対応できる万全の準備が求められる。

キム・ヨングォン社会部
(翻訳者:M.I)
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