2025年1〜5月の弁当店の倒産件数（負債1000万円以上、法的整理）が22件となり、前年同期の21件を上回り、年間では過去最多の更新ペースで推移している。
倒産増加の主因として、コメをはじめ食材費の高騰が挙げられる。鶏肉、食用油、小麦粉などの価格高騰が2021年以降続き、最近では特にコメ価格が急上昇している。
また、企業向けの会議や冠婚葬祭など、高単価な弁当需要が減少。さらにテレワークの普及でランチ弁当の市場も縮小傾向にある。
業績面では、2024年度の弁当事業者の半数以上（51.9％）が減益または赤字となり、中小の弁当店ほど採算が悪化したケースが目立つ。500円以下で販売されるスーパーの「ワンコイン弁当」との競争で価格転嫁が進まないことも業績悪化の要因だ。
一部の弁当店は、ご飯の盛り付け量を一定にしたり廃棄ロスを削減したり、新たな販路開拓を進めるなどの工夫を行っているものの、多くは価格転嫁が難しい状況が続いている。
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