在日韓国人福祉会は、2025年7月23日に第3回「外国人高齢者支援者のネットワークづくり会議」を東京都新宿区で開催した。今回の会議は、中央共同募金会および三菱財団の助成を受け、「赤い羽根 ポスト・コロナ社会に向けた福祉活動応援キャンペーン」の一環として実施された。
テーマは「外国人高齢者を住み慣れた地域で最期まで支えるために〜いま自分にできること〜」。会議では、大妻女子大学の金美辰（キム・ミジン）教授が「オールドカマーとの関わりから考える」と題した講演を行い、その後、参加者によるグループワークと活発な意見交換が行われた。
金教授は、「現在、日本には就労・留学・移住などを目的に多くの外国人が暮らしている。特に新大久保のような地域には、かつて出稼ぎで来日した韓国籍の高齢者が多く、高齢期を迎えている」と述べ、「帰国できない人、あるいは日本での人生の終わりを自ら選んだ人もおり、その背景にはさまざまな事情がある」と説明した。
会議には、地域包括支援センター、介護事業所、自治体関係者、民間企業、医療機関、大学研究者、報道関係者など35名が参加。言語の壁や制度の隙間、地域とのつながり不足など、現場で直面している課題を共有し、今後の支援の在り方について議論を深めた。
参加者からは「小さなネットワークが全国に広がることを期待する」「多言語による情報提供の必要性を強く感じた」などの声が寄せられた。
次回、第4回ネットワークづくり会議は9月29日（月）に開催予定で、参加者および運営ボランティアを募集中。主催者は「ともに生きる社会の実現に向け、今後とも温かいご支援とご協力をお願いしたい」と呼びかけている。
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