石破茂内閣総理大臣の主催により、8月22日、東京都港区の明治記念館において「第5回野口英世アフリカ賞授賞式」が挙行された。式典には天皇皇后両陛下がご臨席になり、第9回アフリカ開発会議(TICAD9)に出席中のアフリカ各国首脳やTICAD共催者、国際保健医療関係機関の代表、選考委員など約140名が参列した。
今回の授賞では、医学研究分野においてマリ出身のアブドゥライ・ジムデ博士が選ばれた。ジムデ博士はバマコ科学技術工科大学寄生虫・微生物研究研修センター所長として分子寄生虫学研究における顕著な業績を残してきた。医療活動分野では、スイス・ジュネーブを拠点とする非営利団体「顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ(DNDi)」が受賞した。同団体は顧みられない病気に対する新薬の開発と普及に多大な貢献を果たしている。
式典では石破総理が両受賞者に対し、メダル、賞状、そして総額1億円規模の賞金目録を授与した。続いてアフリカ連合(AU)議長であるジョアン・ロウレンソ・アンゴラ大統領がアフリカ諸国を代表して祝辞を述べ、受賞者らもそれぞれ感謝のスピーチを行った。
両陛下は受賞者の功績を称え、温かい拍手を送られた。会場は終始和やかな雰囲気に包まれ、国際保健分野における連携と協力の重要性が改めて強調された。今回の授賞式はTICAD9の開催と連動し、日本とアフリカ諸国の協力関係をさらに深化させる契機となった。













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