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国庫補助金の不正受給疑惑…石井章議員事務所を家宅捜索

東京地検特捜部は27日、日本維新の会所属の石井章参院議員(68)の事務所を家宅捜索した。実際には勤務実態のない公設秘書に給与を支払ったように装い、約800万円を国庫から不正に受給した疑いが持たれている。

捜索は国会内の議員会館事務所(東京都千代田区)と地元・茨城県取手市の事務所で同時に行われ、午後遅くまで関係者への調べが続いた。現場からは押収品とみられる段ボールが運び出された。

公設秘書制度は政策秘書・第1秘書・第2秘書の3職種があり、年収は700万~1300万円に及ぶ。だが石井議員が届け出た秘書の一部は勤務実態がなかったとされ、特捜部は虚偽申告の経緯や給与の流用先を詳しく調べている。

石井議員は取手市議を経て2009年に民主党比例北関東ブロックで初当選。落選と再起を繰り返し、2016年にはおおさか維新の会から比例で参院入り。2022年参院選では日本維新の会から再選を果たした。党内では非大阪選出の議員を束ねる「石井グループ」を率い、一定の影響力を持ってきた。

公設秘書給与の詐取事件は過去に辻元清美元衆院議員の逮捕などが相次ぎ、2004年の法改正で配偶者採用の禁止や秘書への直接給与支給が導入された。しかし20年間大きな事件はなく、昨年の自民党議員に続き再び不正疑惑が浮上した形だ。

今回の事案が日本維新の会にどのような政治的影響を及ぼすのか注目される。

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