韓国自営業が大ピンチ、「何とか耐えて来たがこれ以上は…」

フランチャイズ店も防疫強化対象に
ソーシャルディスタンス強化で経営難深刻
個人経営カフェも流動人口減少に嘆き
休業またはテイクアウト・デリバリーで凌ぐ

ソウルなどの首都圏地域を対象にした韓国政府のソーシャルディスタンス強化措置が更に延長される事となり、自営業者らに広がる経営難が深刻化している。当初から夜間営業が制限されていた24時間営業の飲食店、今週からテイクアウトのみが許される製菓製パン店はもちろん、規制による特需が期待されていた個人経営のカフェにも不安が広がっている。

国中央災難安全対策本部によると7日、首都圏の場合は同日より13日まで、これまで昼の営業時間帯は店内での飲食が可能だった製菓製パン店やアイスクリーム店などのフランチャイズ店も、テイクアウトとデリバリー営業のみが許される。先週からフランチャイズのカフェを対象にイートイン利用を制限した防疫措置が今後、他業種にも拡大される。

「コロナで泣きっ面に蜂」

この日、ソウルの西大門区新村と麻浦区弘大地域にあるパリバケット、トレジュール、バスキン・ロビンスなどのフランチャイズ店は、政府の指針により全てイートイン・スペースの利用が出来なくなっている。店舗入口には「政府の措置によりテイクアウトのみ可能」との案内文が貼られ、入退店時には訪問者名簿への個人情報の記入が義務付けられた。また全ての椅子とテーブルを撤去する店舗も見られた。

今回の措置による影響は店舗環境により変わってくる。地理的な特性上、テイクアウト営業が主となる業種は影響が大きくないためだ。実際、あるスイーツ販売店は売上に影響はあるものの深刻なレベルではなく、デリバリーの注文が増加して「何とかなっている」との話だった。

一方で新村(シンチョン)や弘大(ホンデ)などのソウル繁華街にある店舗は大きな影響を受けている。この様な店舗は流動人口が多い場所に位置しているだけに席数も多く、家賃負担も大きい。

新村の予備校街にある製菓製パンフランチャイズ店は今回の措置により莫大な損害を受けているという。この店舗は毎朝、予備校に通う学生らにより長蛇の列が出来る場所だった。しかしソーシャルディスタンスの強化の影響により大型予備校がオンライン講義を進めた事で客足が途絶えた。更に今週からは店舗内での飲食が制限されるため、全ての席が空く事になる。

店主によると、198㎡(約60坪)になる店舗の1ヶ月の賃貸料は約1200万ウォン(約107万円)。店主は1000万ウォンを超える賃貸料を3ヶ月間支払えないでいると申し訳なさそうに話した。店主が溜息をつき苦境を訴えている間、店舗内の席に誰もいない事が余計に物寂しく感じられた。

50代の店主イさん(仮名)は「2人いたアルバイトを解雇して何とか持ち堪えているが、店舗の営業まで制限されるなんて泣きっ面に蜂」だと、「店舗の営業で稼ぐ収益は1日で30万ウォン(約27000円)程度なのだが、これすら途絶えるとなると相当厳しくなる」と話した。

個人経営カフェ、特需は無かった

今回の措置により、個人経営のカフェには「規制による特需」が予想されていたが、現場の声は真逆だった。政府がさらなる強化措置を施行した事で、カフェを訪問する流動人口自体が急減したという。

弘大入口駅の9番出口近くでカフェを営む50代のチョンさん(仮名)は「体感では弘大前の流動人口が70%程度減った。外を出歩く人が減ったのに、どうして売上が上がるのか?」と話した。

フランチャイズカフェの代わりとして個人経営カフェに客足が向かう「規制による特需」ではなく、カフェ自体に「人が来ない現象」が起きているとの話。ひとつの商圏が連鎖的に崩壊して行く、いわゆる倒産ドミノ現象だ。

カフェ街として有名なソウルの延南洞(ヨンナンドン)にある個人経営カフェのオーナーらも同様だった。一部のカフェではソーシャルディスタンスの強化措置が施行された先月300時から営業を一時休止している。個人経営カフェでの飲食が可能だった先週の時点で、自主的にテイクアウト・デリバリーのみの営業を始めていた店舗も少なくない。

延南洞にある個人経営カフェで働く20代のキムさん(仮名)は「先週から自主的に店舗内での飲食を禁止したところ、入店しないケースが多々あった」と、「カフェ内でも社会的距離を取るため、個人経営のカフェだと言って人が集まりはしない」と話した。

この様な状況下で個人経営カフェのオーナーらは、賃貸料の減免や職員の賃金支援といった具体的な対策が切実だと口を揃えた。30代のカフェオーナー、オさん(仮名)は「賃貸料を下げてくれれば安全のためにもカフェの営業を暫し休止するが、そうは出来ないのが実情」だと話した。また別の個人経営カフェのスタッフは「政府で緊急災難支援金を包括的に支給してくれたらと思う」と話した。

翻訳:水野卓

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