日本銀行は12月19日の金融政策決定会合で、政策金利を0.5%から0.75%へ引き上げた。市場予想通りの判断だったが、決定後の金融市場の反応は必ずしも想定内とは言えない動きを見せている。
債券市場では利上げを織り込んだ売りが先行していたことから、いわゆる「噂で売って事実で買う」展開も想定された。しかし実際には売り圧力が強まり、新発10年国債利回りは2.020%まで上昇。1999年8月以来およそ26年ぶりの水準となり、長期金利の節目とされてきた2%を明確に突破した。
為替市場でも異変がみられた。米連邦準備制度理事会の利下げ後に日銀が利上げを決めたことで日米金利差は縮小したが、円安修正は起きなかった。むしろドル高・円安が進み、ドル円相場は一時157円台に達した。
背景として指摘されるのが、日銀の金融政策正常化のペースに対する市場の不満だ。消費者物価上昇率が3%前後で推移する中でも、今後の利上げは段階的で慎重になるとの見方が根強い。結果として、円の先安観が払拭されず、為替市場では円売りが優勢となった。
注目されるのは長期金利の動向だ。2000年以前の日本では、長期金利が2%を超える局面で大きく変動することが珍しくなかった。当時、日銀の金融政策は市場材料の一つに過ぎず、金利形成はより市場主導だった。足元の動きをみる限り、長期金利を抑え込んできた日銀の影響力が徐々に弱まりつつあるとの見方も浮上している。
今回の金利上昇と円安進行は、市場から日銀に対する「次の利上げ」を求める無言の圧力とも受け取れる。今後の金融政策は、物価や景気だけでなく、為替と長期金利の動向を強く意識した判断が求められる局面に入ったと言えそうだ。

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