米・英、ロシア産石油の禁輸を発表…EUはロシアガス輸入を3分の2削減

米国と英国は8日(以下現地時間)、ロシアからの石油輸入禁止を決めた。 欧州連合(EU)は石油輸入禁止には参加しないが、1年内にロシア産天然ガスの輸入を3分の2削減することを発表した。
■米、ロシア産の原油輸入中止
米国のバイデン大統領はこの日、ロシアのウクライナ侵攻に対する制裁手段として、ロシア産石油、ガス、石炭などエネルギー輸入を禁止すると明らかにした。
CNNなど外信によると、バイデン氏はホワイトハウスで「今日、米国がロシア経済の主要動脈を直接狙うことを宣言する」とし「米国はロシア産の石油·ガスとエネルギー輸入を禁止する」と発表した。また「これはロシア産の石油がこれ以上米港に入れないことを意味する」と述べた。
米国のロシア産エネルギー禁輸措置は、欧州同盟との共助なしの単独決定だ。欧州では英国などがロシア産のエネルギーの禁輸を強く求めているが、ドイツやハンガリーなどは、「対案がない」としてこれに反対している。
米国のロシアからのエネルギー輸入規模は大きくない。昨年、米全体エネルギー供給の約8%水準で、原油が占める割合はわずか3%だった。しかし、石油をはじめ全世界市場が絡み合っており、米国のロシア産エネルギー禁輸措置は、直ちにエネルギー市場に衝撃を与えた。
■英国も参加
バイデン大統領の発表後、しばらくしてボリス·ジョンソンの英政府もロシアからの石油輸入を徐々に減らし、年末には輸入を中止することにした。
英国は、欧州大陸の国々と違って、ロシア産石油への依存度は大きくない。ロシア全体石油輸出の2%に過ぎない。英国はまた、今週後半にロシア産ガス輸入の削減計画も発表する予定だ。
■EUはガス輸入量を削減
EUは石油輸入の削減はしないことにした。ドイツやハンガリーなどの反対が激しく、石油輸入は続けるとしたが、ロシアからの天然ガス依存度を大幅に下げることで合意した。
欧州のロシア産石油依存度は非常に高い。ロシアからの石油輸出量の60%が欧州へ向かう。約1日480万バレルに達する規模だ。
そのためEUはより現実的な代案を模索することにした。ロシアからのガス輸入規模を1年以内に3分の2減らすことにした。
現在、EUガス需要の40%、石油需要の25%をロシアが供給している。EUはロシアからのガス輸入を削減するため液化天然ガス(LNG)輸入を拡大し、風力·太陽光発電を増やす方針だ。
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