韓国の小学生の間で、海外旅行などの体験学習に行かず、誠実に登校する生徒を「皆勤アホ」と蔑称で呼ぶ表現が使われていると、海外メディアが紹介した。
香港SCMPは、「“皆勤アホ“とは誰か？働いて勉強ばかりで、楽しめない韓国の若者たち」というタイトルの記事で、最近韓国で皆勤を評価する視線が変わっていると指摘した。同メディアは、「伝統的に皆勤は美徳とされてきた。これを実践する人は、任された仕事に献身的で誠実な人として評価されてきた」と述べ、「しかし最近では、仕事、休息、遊びのバランスを取ろうとする態度に変化が現れている」と伝えた。
続けて、「韓国のSNSでは、“余暇時間が多い人が人生の真の意味を理解している“という観点が流行している」とし、「若い世代にとって皆勤は、旅行・休息のための時間、費用を使う余裕なく、ひたすら学習と収入創出にのみ専念することを意味する」と説明しました。
そして、同メディアは最近韓国のオンラインコミュニティで話題になった、小学校4年生の息子を持つ父親Aさんの事例を紹介した。Aさんは、「昨日、息子が“友達から皆勤アホって言われた“と泣きながら言った。皆勤アホって何かと思ったら、“皆勤する人は貧乏人“だった」と述べ、「学期中に海外旅行などの体験学習は可能だという学校からの案内は受けたが、行かない家庭がそんなに珍しいとは思わなかった」と語った。
Aさんは、「一人働きで月の手取りが300万〜350万ウォン（36万円〜42万円）だ。生活費と住宅ローンを払うと余裕資金がない状況」と説明しつつも、「息子のために海外旅行の費用を使うことを決心した」と打ち明けた。国内旅行を提案したが、息子が「国内旅行は行きたくない。どこに行ったと言われたら恥ずかしい」と言った。
Aさんは、「他の友達は体験学習でグアム、シンガポール、ハワイなど外国に行くそうだ」と述べ、「結局妻と相談し、妻と息子の二人だけで海外旅行に行くことにした。今は安い航空券を探している最中だ」と明かした。
同メディアは、「専門家らは“皆勤アホ“という表現を、物質主義と成功のための激しい競争による社会的圧力と関連があると見ている」とし、「専門家らは、それは心理的に悪影響を及ぼすと強調している」と指摘した。
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