スーパーや小売店から主食であるコメが姿を消す異常事態が発生しています。今年の新米は例年の1.5倍の価格にまで上昇しているものの、それでもすぐに売り切れる状況が続いています。なぜ、このような事態が起きているのでしょうか?
■直売所でもコメが消えた
福岡県筑紫野市にある農産物直売所「ゆめ畑・筑紫野店」では、普段は豊富な種類のコメが並んでいる商品棚が、現在はすっかり空っぽです。JA筑紫「ゆめ畑筑紫野店」の山田正清店舗長によると、「令和5年産のお米は、8月22日から完売状態が続いています。今年6月頃から新規のお客様が急増し、売上が1.3倍から1.5倍に伸びました」とのことです。
■買いたくても手に入らない現実
直売所を訪れる買い物客の多くは、コメを購入できずに落胆しています。「毎朝ご飯を食べる習慣があるので、コメがないと困ります。値上がりはしているけれど、必需品なので家計に与える影響は大きいです」と、買い物客は語ります。
■水不足と高温で主要産地が不作に
今回のコメ不足の原因の一つとして、昨年の高温と水不足が挙げられます。特にコメの主要産地である新潟県や秋田県では、猛暑の影響を強く受けました。農林水産省によると、昨年の全国のコメ収穫量は、前年度より9万トン少ない661万トンにまで落ち込んでいます。
また、高温に弱いコシヒカリなどの品種では、収穫されたコメの粒が小さく、精米後の歩留まりも低下。今後もこの状況は続くと見られ、価格の高騰と供給不足はしばらく続く見込みです。
日本の食卓に欠かせない主食であるコメの供給に、今後どのような影響が出るのか、注目が集まっています。












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