Advertisement

全国性教育研究大会で発表:青少年の性行動に関する全国調査結果速報

2024年8月3日、宇都宮市の宇都宮大学で開催された全国性教育研究大会において、日本性教育協会が実施した「青少年の性行動全国調査」の速報が発表された。この調査は、1974年から6年ごとに行われており、今回で9回目の実施となる。

調査結果によると、高校生のキスや性交の経験率が大幅に低下し、30年以上前の水準に戻っていることが明らかになった。特に、高校生男子のキス経験率は22.8%で、前回の2017年調査より11.1ポイント減少。高校生女子は27.5%で、13.6ポイントの減少となっている。この結果について、調査を担当した武蔵大学の林雄亮教授は「性に関心が芽生える時期に新型コロナウイルス感染症による接触制限が影響した可能性がある」と指摘している。

調査は2023年8月から2024年3月にかけて、中学校17校、高校17校、大学56校の合計1万2562人を対象に実施された。高校生の性交経験率は、女子が14.8%(5.3ポイント減)、男子が12.0%(3.5ポイント減)となっており、大学生や中学生のデータはほぼ横ばいだった。

なお、2005年の調査では高校生の約半数がキスを経験していたが、今回の調査では1987年(男子23.1%、女子25.5%)と同じレベルにまで低下していることが確認された。今回の調査結果は、性教育の現状やコロナ禍の影響についての新たな視点を提供しており、今後の教育施策にも反映される可能性がある。

出典:日本性教育協会調査結果速報(2024年8月3日)

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です