9月2日、元連合会長の高木剛(たかぎ・つよし)氏が80歳で死去したことが明らかになった。連合が9日に発表し、葬儀は近親者のみで執り行われた。
高木氏は三重県出身で、東京大学法学部を卒業後、1967年に旭化成工業(現旭化成)に入社。後にUIゼンセン同盟(現UAゼンセン)の会長を経て、2005年10月から2009年まで第5代連合会長を務めた。
連合会長として、高木氏は民主党の小沢一郎氏と親しい関係を築き、2007年の参議院選挙では小沢氏と共に全国を駆け巡り、民主党を参議院第1党に躍進させた。また、2009年の衆議院選挙で民主党が大勝し、鳩山政権が誕生した際には、政権交代を実現した重要な立役者の一人とされている。
労働運動においては、正社員のみならず、パートタイム労働者などの非正規労働者の待遇改善にも力を入れ、幅広い労働者の権利向上に尽力した。
さらに、憲法改正を主張し、自衛隊の明記を支持する改憲論者としても知られていた。経歴においては、外務省との人事交流によりタイの日本大使館に1等書記官として勤務した経験を持つ異色の人物でもあった。
連合会長退任後の2009年12月には、当時の鳩山由紀夫首相から国家公安委員に任命され、5年間その役割を果たした。
高木氏の死去に際し、その長年の労働運動と政治への貢献が多くの人々に惜しまれている。













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