日本が抱える人口減少や国際競争力の低下、気候変動といった深刻な課題に対し、東京都は積極的に未来を切り拓く戦略を立てています。そのための「羅針盤」として策定されたのが、令和3年3月の「未来の東京」戦略です。そして、この戦略を現代の変化に対応する最新の戦術としてアップデートしたのが「version up 2024」です。
本記事では、この「未来の東京」戦略の最新版について、都の取り組みや目指す未来の姿をダイジェストで紹介します。
「未来の東京」戦略のバージョンアップ:目指す未来への4つの視点
東京都は、持続可能で明るい「未来の東京」を切り拓くために、以下の4つの視点から大胆な政策を展開しています。
1. 「人」が輝く社会
東京都は、未来を切り拓く「人」を育み、真の成熟社会を目指します。チルドレンファーストの社会を実現するため、出会いから結婚、妊娠・出産、子育てまで切れ目なく支援を行い、高校等の授業料無償化や学校給食費の負担軽減にも踏み出しています。また、介護職員への月1~2万円の居住支援を実施し、アクティブな長寿社会を支える介護人材を確保します。
さらに、女性活躍支援や多様な困難を抱える方へのサポートを強化し、個性を活かして活躍できる社会を構築。世界を舞台に輝く人材の育成にも注力します。
2. 国際競争力の強化
東京のポテンシャルを最大限に引き出し、世界中から人材や投資を呼び込むための都市機能の向上も目指します。都心部と臨海部のまちづくりや、多摩の自然と地域の特色を生かしたまちづくりなど、多彩な都市の魅力を発信していきます。また、中小企業の成長を支援し、海外展開を促進することで、東京から世界で活躍するスタートアップを生み出します。
「東京グリーンビズ」を掲げ、自然と調和した持続可能な都市の実現にも力を入れ、観光産業やスポーツ・芸術文化の振興により、東京の国際プレゼンスを高める取り組みも行っています。
3. 安全・安心な都市の構築
都民が活躍できる基盤として、強靭な首都東京の実現を目指します。住宅の耐震化促進や地下河川の整備による風水害対策、富士山噴火への備えなどを強化。脱炭素化の取り組みでは、次世代型技術を活用した再生エネルギーの導入を推進し、水素製造拠点の整備により、グリーン水素の普及も進めます。
4. 社会の構造改革と全国・世界との共存・共栄
旧来の制度や社会規範を打ち破り、全国・世界との共存・共栄を実現するため、社会の構造改革に着手。東京都と全国各地の相互の強みや個性を活かして課題解決に取り組み、都市間ネットワークの構築や国際交流の活性化を進めています。
都政の構造改革「シン・トセイ4」
「シン・トセイ4」とは、都民が行政サービスの向上を実感できるように進める都政の構造改革戦略です。デジタル化を推進し、全行政手続きの70%をデジタル化する計画も進行中です。子育て支援サービスのオンライン予約システムやキャッシュレス対応の窓口など、都民・事業者にとってより利便性の高いサービス提供に注力します。
また、都民との対話を通じて双方向のコミュニケーションを図り、さらなる改革を推進。これらの取り組みにより、都政のサービスの質(QOS)を向上させ、都民が実感できる改革を目指します。
詳細については、東京都の公式サイトや「未来の東京」戦略ポケットブックなどをご覧ください。
お問い合わせ
- 「未来の東京」戦略version up 2024に関するお問い合わせ:政策企画局計画調整部 03-5388-2131
- シン・トセイ4に関するお問い合わせ:03-5388-2757













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