JR東日本は20日、2008年から2017年にかけて在来線の車輪と車軸の取り付け作業において、1187件にわたる圧力値の改ざんが行われていたと発表した。2017年に社内で不正が明らかになった際、国土交通省への報告は行われていなかった。国交省は24日から鉄道事業法に基づく特別保安監査を実施し、報告がなされなかった経緯を含めて詳しく調査する方針だ。
JR東日本によると、2017年3月、東京総合車両センター(東京都品川区)での別の作業で出力された値に担当者が違和感を覚え、確認できる2008年以降の取り付け作業の圧力値を調査。その結果、作業時に規定の範囲を超過していた車輪・車軸が46本、下限割れも4842本存在し、そのうち1187本で数値の改ざんが確認された。「安全性に問題ない」と判断し、数値の書き換えを繰り返していたという。
一連の経緯について報告を受けた国交省は、「安全確保の仕組みを根底から覆す行為だ」として、JR東日本に対する特別保安監査を決定した。
JR東日本は、上限を超過していた車輪・車軸はすでに交換を完了しており、下限割れだった4842本についても安全性を確認した上で使用を継続している。現在も京浜東北線などで76本が使われているという。2017年4月以降、圧力値の逸脱や改ざんは確認されていないと発表している。













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