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衆議院選挙を前に広がる最低賃金引き上げ論争、企業に不安感広がる

27日に迫った衆議院選挙において、多くの政党が最低賃金を1500円に引き上げることを公約に掲げている。しかし、企業の間では不安感が広がっている。政府はこれまで、物価上昇を上回る賃上げを目指して産業界と足並みを揃えてきたが、具体策を示す政党がなく、拙速な引き上げに対する批判も上がっている。

最低賃金は毎年10月に改定されており、今年の引き上げ幅は全国平均で過去最大の51円となった。岸田文雄政権(当時)の下で、今夏に平均時給が1055円に達したが、この引き上げに対しても中小企業からは厳しい声が聞かれていた。

新たに就任した石破茂首相が2020年代のうちに1500円を目指すと発表すると、その波紋はさらに広がった。日本商工会議所の小林健会頭は「中小企業は従業員を手放さざるを得ない可能性がある」とし、事業の存続に不安を示した。

中小企業は日本の雇用の7割を占めており、既に人件費や光熱費の上昇に直面している。また、コロナ禍での公的支援の終了に伴い、倒産件数が高水準で推移している。「今の最低賃金1000円でも厳しい」と、中小の現場からは悲鳴が上がっている。

石破首相の掲げる1500円引き上げ方針は、自民党以外の政党も支持しているが、中小企業の負担を軽減するための具体策は示されていない。日本経済団体連合会の十倉雅和会長は「急激な引き上げは避けるべきだ」と警告した。

一方で、国際比較では日本の最低賃金は主要7カ国(G7)中で最も低く、各地の格差も拡大している。労働者側からは一律1500円への早期引き上げを求める声が強まっており、今後の議論の行方が注目される。

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