大阪府大東市に本社を置く電機メーカー「船井電機」が、破産手続きの開始決定を受けたことが明らかになった。これに伴い、全従業員約2000人が解雇された。
24日、船井電機の従業員に対し、突然「破産です。給料は払えません。即時解雇です」との通達が行われた。従業員の中には驚きの声が広がり、25日の給料日を迎えたものの、未払いのままの状態が続いている。
船井電機は「FUNAI」ブランドで液晶テレビを製造し、北米市場を中心に展開していた。同社は一時、北米市場でトップシェアを誇る実績を持っていたが、中国企業との価格競争が激化し、営業赤字が常態化。負債総額は2024年3月末時点で約460億円に達していた。
さらに、今年3月以降、役員の入れ替わりが続き、経営体制が混乱。10月に入り、親会社が買収した脱毛サロンのネット広告代金の未払いが発覚し、信用不安が一層深刻化した。このような状況の中で、立て直しの見通しが立たず、破産手続きの開始に至った。
24日に急遽開かれた説明会では、従業員に対して解雇が伝えられた。労働組合関係者によると、解雇対象となったのは全従業員約2000人。17年間勤務してきた従業員の男性は、「突然のことで驚いたが、静かに受け入れた」と語り、解雇の現実を淡々と受け止めていた。
25日には、本社を訪れる取引先の姿も見られ、影響が広がりつつある。













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