G20での日韓首脳会談行われず…両国関係改善の機会はある

G20での日韓首脳会談行われず…両国関係改善の機会はある
-文大統領、G20で主要国首脳らと面会し朝鮮半島非核化や経済発展について協議
-来月の日本の参議院選挙後に実務協議を通じ関係改善へ
日本の安倍晋三首相と韓国の文在寅大統領の大阪G20期間中の首脳会談は行われない事になった。首脳会談を通じ「徴用工判決問題」で冷え込んだ両国関係改善の糸口を見出すのではないかとの見方もあったが、当分の間は「ギクシャクした関係」が続く事となった。一方、文大統領は今回のG20で、中国の習近平国家主席やロシアのウラジーミル・プーチン大統領らと首脳会談を行い、朝鮮半島の完全な非核化と恒久的平和の構築案などについて議論する予定だ。
■G20で日韓首脳会談は行われない
韓国大統領府の高位関係者は25日、韓国大統領府のプレスセンター春秋館で記者らと面会し「G20首脳会合の期間に日韓首脳会談の計画があるか」との質問に、「日韓会談は行われないだろう」と答えた。
日本側からはこれまで日韓首脳会談に対する否定的なシグナルが続いていたが、韓国政府がこれを公式に確認したのは初めて。この関係者は「私達は常に会う準備が出来ているが、日本は準備が出来ていない様だ」と話した。
会談が行われない事について一部では、「日本側が、スケジュールが埋まっているとの理由で拒否した」と見ている。また日本の政局の重要な分水嶺になる、来月の参議院選挙が終わった後に会談を改めて進めるべきだとの声も聞かれる。
専門家らはG20での日韓首脳会談は行われないが、両国の関係改善の機会が無くなった訳ではないとの見方をしている。
聖公会大学校のヤン・ギホ教授は「(日韓首脳会談が)行われない事自体に大きな意味を付与する必要は無く、今はG20直後に行われる米韓首脳会談に集中する時」だと、「徴用工問題に対する韓国政府の提案を日本は受け入れなかったが、この提案に対する日本国内での評価と雰囲気は悪くない。対立する日韓関係を利用する来月の日本の参議院選挙が終わった後に、十分な時間を持って”日本外務省−韓国外交部”間の実務協議を続けて行けば、日韓関係改善の端緒が開けるだろう」と話している。
■文大統領、主要国首脳と経済問題協議
文大統領はG20への参加を契機に朝鮮半島の完全な非核化と恒久的平和政策に向けた韓国政府の努力を説明し、参加国らの支持を再確認するとみられる。経済発展により平和がもたらされ、経済発展が平和をより強固なものにする、「平和経済の時代」を切り拓いて行くとする韓国政府の朝鮮半島政策の方向性についても説明する予定だ。
日韓首脳会談は行われないものの、文大統領はG20に参加する中国、インドネシア、ロシア、カナダ、アルゼンチン、オランダ、インドなどの主要国首脳らと2国間会談を行い、朝鮮半島問題と2国間関係などについて幅広く議論する。
また文大統領は今回のサミットで、△世界経済と貿易・投資 △イノベーション △不平等の解消と包容的で持続可能な世界の実現 △気候変動・環境・エネルギーなどに関する議論にも参加する。
特に「世界経済と貿易・投資」をテーマにした1つ目のセッションの発言では、韓国政府の革新的包容国家具現に向けたこの間の努力と成果を共有する。「不平等の解消と包容的で持続可能な世界の実現」をテーマにした3つ目のセッションでも、雇用保険死角地帯解消に向けて韓国政府が来年7月に導入する計画の国民就業支援制度を紹介し、高齢化に関するデータや研究、各国の政策経験など関連情報の共有について語る予定だ。
翻訳︰水野卓