米、GSOMIA延長終了に懸念示す…「韓国が考えを変え、延長する事を願う」

米、GSOMIA延長終了に懸念示す…「韓国が考えを変え、延長する事を願う」

-GSOMIA延長終了を決定した文在寅政権に米が憂慮
-米メディア、匿名の高位級官僚の言葉としてGSOMIA延長求める
-核兵器を持った北朝鮮を相手にGSOMIA維持は効率的
-「GSOMIA終了は米国の安保利益に影響、黙って見ている訳にはいかない」

韓国政府がGSOMIA(日韓軍事情報保護協定)を延長せず終了を決定した事について、米国政府の高位級当局者がGSOMIAが維持される今年11月下旬までに考えを変える事を求めているとの意を表した事が分かった。

米AFP通信によると27日、この高位級当局者は匿名を条件に「GSOMIAが維持される今年11月22日までに米国は韓国が考えを変える事を願っている」と話した。

日米韓の3国協力に対する米国の確固たる立場を匿名で明らかにしたもので、GSOMIAを終了するという決定を韓国政府が再考し、延長する方向に転換せよという一種の圧力だとみられる。

AFPによると、この高位級当局者は「韓国は米国を通じて日本と軍事情報を共有すると言っているが、別の当局者は”その様なやり方は核武装した北朝鮮と直面する状況では効果的ではない”と話した」と伝えている。

また、この高位級当局者は「GSOMIA締結以前の日米韓の情報共有は非常に煩雑で使い勝手が悪く、事実上使い道が無かった」と、安全保障上、GSOMIA体制を維持する事が非常に効率的で効果的だという点を間接的に強調している。

ロイター通信も匿名を求めた米国務省の高位級当局者の言葉として「日韓の両者が状況を落ち着かせて交渉へと戻るのならありがたい」と、「我々は日韓の関係改善への試みに対し、依然として積極的に関与している」と伝えた。

米国務省の高位級関係者は「韓国と日本の間の紛争がGSOMIAの持続可能性を毀損したものの、完全に望みが無くなった訳ではなく、回復出来るチャンスはある」と、「GSOMIA終了は米国の安保利益に直接的な影響を及ぼすため、我々が(現在の状況を)黙って見ている訳にはいかない」とも話している。

この高位級関係者は韓国政府が実施した「竹島(韓国名:独島)防御訓練」についても、「GSOMIA問題解決には全く役に立たないだけだ」と、「解決にも寄与せず、状況を悪化させている」と評した。

この日、米国メディアにより公開された匿名の高位級官僚の言葉を引用した記事は、全て韓国政府のGSOMIA終了決定に対する米国の不満をそのまま表しており、日韓間の交渉を経てGSOMIAを延長する事を求めている。

実際に米国は公式な立場でもGSOMIA延長終了に対する不満を顕にしている。韓国政府がGSOMIA終了を決定した今月22日、米国防総省は憂慮と失望を表し、25日には国務省の報道官が「GSOMIA終了が米軍に対する脅威を増大させる」と話した。

一方、韓国政府も関係改善の余地を残している。日本との対話が成され、お互いが受け入れるに値するレベルの結果が得られれば、GSOMIAを再開する可能性もあるとの立場だ。

実際に今月27日、李洛淵(イ・ナクヨン)首相は高位党政青会議で「GSOMIA終了まで約3ヶ月残されている」と、「その期間に妥結策を見い出して日本の不当な措置を現状に回復し、GSOMIA終了を再検討する事も可能だと考えている。日韓両国が落ち着いた姿勢で対話する事を望む」と述べた。

翻訳:水野卓

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