トランプ大統領、「対北強硬派」ボルトン補佐官電撃解任…後任選びは来週に

韓国外交部を訪問したジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官/写真はFNNEWSより

トランプ大統領、「対北強硬派」ボルトン補佐官電撃解任…後任選びは来週に

‐トランプ−ボルトン、意見衝突繰り返し解任
‐対北政策などに大きな変化を迎えるとの分析
‐後任にはスティーブン・ビーガン氏を望む声も

米国のドナルド・トランプ大統領が10日、代表的な対北強硬論者ジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官を解任した。

トランプ大統領はボルトン補佐官と複数の事案で見解の違いがみられたと、ツイッターを通じて「私は彼にこれ以上ホワイトハウスで働く事を必要としていないと伝え、辞表を要求した」と伝えた。

トランプ大統領は「ボルトン補佐官の辞表はこの日の午前、自身に渡された」と、「私は彼の働きに感謝している」とし、来週新たな国家安保補佐官を指名すると話した。

ボルトン補佐官は昨年3月22日に国家安保補佐官に任命されていたが、僅か1年6ヶ月での不名誉な退陣となった。ボルトン補佐官は「ネオコン(新保守)」出身で、米国の外交政策においては強硬論者に分類される。

特に北朝鮮問題に関しては超強硬派であり、北朝鮮はボルトン補佐官に対し「醜い人間」「不良品」「吸血鬼」などの激しい言葉を用いて非難を続けて来た。強硬な対北政策を主導していたボルトン補佐官の退陣を、北朝鮮は歓迎するとみられる。

ボルトン補佐官の突然の解任で、最近小康状態になっていた米朝対話の再開に弾みがつくかが注目される。また今回の解任報道が、北朝鮮が今月下旬に米国と実務交渉を行うとの意思を伝えた直後に報じられたという点も意味深だ。

一部では今回のボルトン補佐官解任は米国政府内の足並みの乱れを見せているとの分析もみられる。米国の外交政策について、米国政府内でボルトン派とマイク・ポンペオ米国務省長官派とに分かれての争いがあり、結果としてボルトン派が敗れたという分析だ。

今後については、強硬なボルトン補佐官に比べて相対的に穏健なポンペオ長官が主導する「穏健的な対北政策」が繰り広げられるとの見方がある。もちろん対北制裁など本質的な問題におけるポンペオ長官の立場も同様に強硬であり、大きな変化は無いだろうとする分析も多くみられる。

ボルトン補佐官の後任選びについて、米国メディアではフォックスニュース客員出演者でもあるダグラス・マクレガー予備役大佐や、マクマスター国家安保補佐官時代に副補佐官を務めていたリッキー・ワデル前NSC(国家安保会議)副補佐官などの名前が上がっている。

現在、米国の北朝鮮核問題首席代表を務めるスティーブン・ビーガン米国務省対北政策特別代表を次期国家安保補佐官に望む声もみられる。

一方、ボルトン補佐官はトランプ大統領が自身を解任したのではなく、自身の辞意を伝え、辞表を提出したのだと、解任の背景について話している。

翻訳:水野卓

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