統制不能の香港…中国メディアは「時が来た」

-警察と学生の衝突激化で負傷者続出
-外国人留学生は香港脱出
-林鄭月娥長官、通行禁止・戒厳令の可能性探る
-「人民解放軍動員でデモ鎮圧」報道も

香港情勢が内戦の様相を呈するほどに激化し、統制不能の状態に陥った。主な香港大学では警察と学生の衝突が激化し負傷者が続出するなか、続いている交通網の麻痺、外国人留学生の香港脱出など、香港全体がパニック状態だ。林鄭月娥香港行政長官が緊急対策会議を開いて夜間の通行禁止と戒厳令の可能性を提起した事も分かり、中国の主要官営メディアも中国政府による直接介入の時が迫っていると報じた。

■重体者続出…留学生は香港脱出

香港の民主化を要求するデモは長期化し、香港警察との激しい衝突により統制不能な状態に陥っている。この様な状況下で負傷者や重傷者も続出している。

香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポストなどによると、香港のデモ隊はデモ現場で転落して亡くなった香港科学技術大学の学生周梓樂さんを追悼し、警察の銃撃を糾弾するデモを4日連続で行なった。周さんの死をきっかけにデモが更に激化する中、警察との衝突過程で新たな被害が続出した事で、デモはますます激しさを増している。

前日夜、天水圍ではデモの現場にいた15才の少年が催涙弾に当たって重体となった。少年は4時間に渡る手術を受けたものの、いまだ危篤状態だ。また上水ではデモ隊が投じたと思われる煉瓦が頭に当たった70代の老人が重体となった。更に葵涌では黒い服を着た30才の男性の死体が発見された。

大学内での警察と学生間の衝突が戦場を彷彿させる程に激しくなり、香港の主な学校の休校令に続き、外国人留学生らの香港脱出の動きも相次いでいる。サウス・チャイナ・モーニング・ポストによると、香港教育当局は公示を通じて香港にある全ての幼稚園と小中高校、特殊学校に15日から17日までの休校令を下した事を明らかにした。

小中高校はもちろん、校内で学生のデモ隊と警察の衝突が頻発し激化している香港大学、香港科学技術大学、香港中文大学、香港城市大学、香港浸会大学、嶺南大学など香港の主な大学も授業を全面的に中止している。香港中文大学は既に今学期の早期終業を宣言し、香港科学技術大学と香港浸会大学は校内での授業を全て中止してオンライン講義に転換している。

香港のデモ情勢が激化した事で香港にいる外国人留学生の香港脱出も本格化している。在香港韓国総領事館は車両を手配して香港中文大学の寄宿舎から約40人の韓国人留学生を外部に移動させた。現在1600人以上いる韓国人留学生が帰国を急いでいるとも伝えられている。香港警察は前日、香港中文大学にいた約80人の中国本土出身の学生を海洋警察の船舶を利用して退避させた。台湾政府も中華航空の航空機を手配して前日夜に126人の台湾人留学生を香港から脱出させた。米国、英国、カナダなど他国の学生も帰国を急いでいる。

■「時が来た」中国政府の介入迫るとの見方

統制不能な香港情勢を鎮圧するため、中国政府による直接介入の時が迫っているとの見方もある。香港の行政トップ林鄭月娥行政長官は前日夜10時、主要閣僚らと緊急対策会議を行なった。この会議で今月24日の区議会議員選挙を延期する案をはじめ、「緊急法」を拡大適用して夜間通行禁止や戒厳令を発動する案などが議論された可能性が取り沙汰されている。

中国官営CCTVは14日、香港デモの激化により都市機能が麻痺している事について「香港が統制不能な状態に陥っている」と、「中国は香港が没落する事を放っておかない」と報じた。また「香港に与えられた時間はさほど残っていない」と、「我々は既に勧告も警告も全て行った。今、介入の瞬間が近付いている」とも報じている。

新華社通信は香港のデモ隊を暴徒と決めつけ「中国共産党が香港情勢に直接介入する事を考慮しなければならない時が近付いている」と報じた。環球時報は「香港には人民解放軍が駐屯しており、近くの深圳にはデモ鎮圧に特化された人民武装警察の兵力が駐屯している」と、「これらを動員して香港のデモを鎮圧出来る」と伝えた。

翻訳:水野卓
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