トランプ大統領「米中合意、来年の大統領選後になる可能性も」

米国のドナルド・トランプ大統領が中国との貿易合意は来年11月の大統領選挙以降になる可能性があると話した。

これにより株価は暴落し、回復が期待されていた世界経済の展望も再び危機に瀕する事になった。トランプ大統領が来年の再選に向けた戦略を打ち立て、自身が再選しなければ米国が有利な条件で貿易合意に至る事は無く、諸外国に米国市場を全て明け渡す事になるという事を有権者らにアピールし始めたのだとみられる。

ウォール・ストリート・ジャーナルなど主な海外メディアによると、NATO(北大西洋条約機構)首脳会談のため英国ロンドンを訪問中のトランプ大統領は現地時間3日、記者会見で米中貿易交渉の優位を強調し、急いではいないとの心境を明らかにした。

トランプ大統領は貿易交渉に最終期限は無いとして、「ある面では(来年の)選挙以降まで待つ事も良い考え」だと話した。中国に圧力をかけるための交渉戦略の可能性もあるが、予測がつかないこれまでのトランプ大統領の歩みを見ると、実際の行動に移る可能性も高いとみられる。特にトランプ大統領は来年の大統領選を前に、自身が中国との貿易交渉の責任者であり、自身が全ての事をコントロールしている点を強調している。

また「中国との貿易合意はひとつの点に左右される」と、「私が合意を望んでいるかどうかだ」とも述べた。更に「米国は今、中国と(交渉を)非常に上手く進めており、これ以上に更に上手く進められる可能性もある」と伝えている。自身の再選の可能性が高まれば、中国にさらなる圧力をかけられるという事をほのめかしているとみられる。

トランプ大統領の発言が伝えられると、ヨーロッパ株式市場のSTOXX欧州600指数は0.4%、ロンドン株価市場のFTSE 100指数は1.6%暴落し、ニューヨーク株式市場のS&P500指数も午前の取引で1%以上の急落となった。

来年の大統領選以降を念頭に置くというトランプ大統領の発言は新しいものではない。今年9月にオーストラリアのスコット・モリソン首相との共同記者会見で、2020年以降まで待つ考えもあるという点を明らかにしている。トランプ大統領は当時、「(来年の)選挙以前に(貿易合意が)必要だとは考えていない」と、「我々が非常に上手く進めているという事を皆が知っている」と語った。

また別の場を通じて、中国が複雑な内情を抱えていると考えている事を明らかにしている。トランプ大統領は、中国が一方では迅速な貿易合意を切実に望んでいるものの、もう一方では来年の大統領選で民主党候補者が当選するまで待つつもりでいる事をほのめかしていると主張している。

専門家らは、民主党候補者が来年大統領に当選すれば、「貿易交渉は中国に有利に展開する」ということをトランプ氏が有権者にアピールしていると語る。

翻訳:水野卓
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