米アマゾン、流通市場での独占加速

新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行を契機に、電子商取引企業の米アマゾンが流通業界でさらに独歩的な地位を持つようになると予想される。
家の中に閉じ込められた消費者が今後もオンライン購入を増やすことが期待されるからで、新型コロナ事態以前から苦戦していたオフラインの販売代理店の崩壊はさらに加速される見込みだと、米経済専門放送CNBCが19日(現地時間)報じた。
記事によると、移動制限措置で足止めされた米国の消費者は食料品やティッシュ、手消毒剤などをアマゾンで購入している。その影響でアマゾンの株価は16日に歴代最高値を記録した。米国の代表的な株価指数であるS&P500種指数が今年にはいって11%も落ちたとは対照的に、アマゾンの株価は28%以上上昇している。
その一方、伝統的なオフライン店舗は苦戦を強いられている。新型コロナの感染拡大で米国の3月の小売売上高は8.7%減を記録するなど、消費支出が大幅に減少した。オフライン売り場に客足が大幅に減り、多くが休業したり、従業員の無給休暇を実施している。
一部のオフライン企業もオンラインで販売をしてはいるが、アマゾンのような好況には至らいのが実情。電子商取引コンサルティング会社コマースネクストの調査によると、100のデジタル販売代理店のうち、64.5%が売上の減少を経験しているという。
専門家らは、米小売り大手のウォルマート、コストコなど少数の企業だけがこれから生存してアマゾンと競合すると予想した。しかし伝統的な流通業であるデパートは今回の新型コロナ事態で墜落のスピードが加速するとみられる。
米投資銀行カウアンのアナリストらは、米国のデパートが長期休業をする中、今後5〜8ヶ月程度持ちこたえる資金だけを持っていると推定している。
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