ゲームストップ株騒動…仕掛人は平凡な「30代家長たち」

イメージはゲームストップの公式Twitterより。
米株式市場で最近、機関投資家らに対抗してゲームストップ株を大量に購入し株価を暴騰させた「空売り戦争」の仕掛人、個人投資家らの主役が平凡な30代の男性家長である事が分かった。
ウォール・ストリート・ジャーナルは現地時間30日、ゲームストップ株「仕掛人」キース・ギル氏(34才)のインタビュー記事を掲載し、同氏の話を詳細に報じた。
2才になる娘を持つギル氏は投資を専業とする元保険会社職員。同氏の仕事部屋はマサチューセッツ州ボストンにある借家の地下室だ。
ギル氏は個人投資家の聖地と言われるオンライン・コミュニティー「レディット」の株式討論掲示板で最初にゲームストップ株の買いを推奨し、リアルタイムで「戦争」を指揮した張本人。
ギル氏の活躍によりゲームストップ株は昨年から1700%も上昇し、同氏の証券口座も3300万ドル(約34億5000万円)相当を保有する事になった。
ギル氏は「事がこれほど大きくなるとは思わなかった」と、「徒競走が出来る様なトラックのある家を建てたい」と話した。
同氏が利用した「レディットの株式投資討論掲示板」もジェイミー・ロゴジンスキーという平凡な30代家長が立ち上げたものだった。メキシコで3才になる双子を育てながらコンサルタントとして働くロゴジンスキー氏は2012年、ワシントンD.C.にある銀行で勤務している際にハイリスク投資に挑戦しようとしたものの、「機関に抵抗して死ぬだけだ」との忠告を受けていた。
以後、同氏は自由に投資アイデアを交換出来る情報掲示板を自ら開設した。
「人生は一度きり」というスローガンに魅了された米国の若き投資家らが大挙押し寄せた事で、この情報掲示板は個人投資家らの生地となった。
ロゴジンスキー氏はCNNとのインタビューで、今回の空売り戦争が可能だった理由を「携帯電話だけで簡単に参加出来る闘いだ。持っている資金は少なくとも、人がたくさん集まれば金融界の大物も退ける事が出来る」と話している。
翻訳:水野卓
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