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ビットコイン4万ドル割れ…テスラは1000ドル下回る

仮想通貨ビットコイン(BTC)の価格が現地時間10日、4万ドルを下回った。これは昨年9月以来となる。ビットコイン決済を打ち出し、仮想通貨価格上昇に一役買っていた米EVメーカー、テスラの株価も場中1000ドル割れとなった。
■ビットコイン、一時4万ドル割れ
米経済チャンネルCNBCはコインマトリックスを引用し、ビットコインがこの日、場中6%急落して3万9771.91ドルまで下落したと報じた。米国東部標準時基準で午前10時55分現在、ビットコインは4万ドルを回復し、24時間前に比べ1.7%低い4万828ドルで取引されている。
ビットコインに続き仮想通貨時価総額2位のイーサリアム(ETH)も場中7%以上急落し、3000ドルを下回った。コインマトリックスによると、イーサリアムは場中2940ドルまで下落した。イーサリアムも下げ幅を大きく挽回し、2.7%低い3009ドルで取引されている。
■IT株下落と運命を共に
今年に入り仮想通貨はIT株中心のナスダック指数下落と運命を共にしている。
先週の今年初めての取引でナスダック指数は4.5%急落し、週単位では昨年2月以降最悪の1週間を記録する中、仮想通貨も同様に急落した。IT株上昇の原動力となっていたモメンタム株が急落したことで、仮想通貨市場も同様に崩壊している。
10日には市場の基準金利となる米10年物国債の収益率が1.8%を突破したことで株式市場が暴落すると、仮想通貨の下げ幅も拡大した。10年物の収益率は昨年末の1.5%から僅か10日の間に1.8%まで0.3%も上昇している。
■「ビットコインはリスク資産」再確認
「デジタル・ゴールド」と呼ばれ、「価値保存手段」の役割を期待されていたビットコインは「リスク資産」であることが改めて認識されている。
ジェネシスの市場戦略責任者ノエル・アチソン氏は「過去数ヶ月の間、数多くの事件の中でビットコインは正にリスク資産の様に動いていた」と指摘した。
同氏は「市場が動揺すると、ビットコインは暴落する」と、「米10年物国債の収益率上昇に市場が激しく反応するなら、現金の流れの変動性が高い資産は何であれ良くない」と話した。また「ビットコインは流動性資産であるため、深刻なショックが無くとも大きな売り圧力に直面することがある」と付け加えた。
■「デジタル・ゴールド」ビットコイン
ビットコインは昨年11月、米国消費者物価の上昇が過去30年の間で最大の上昇幅を記録した当時、価値保存手段として機能し、史上最高値を記録。6万9000ドルに迫っていた。
投資家らは当時、金、またはデジタル・ゴールドとの別名があるビットコインに押し寄せていた。
株式市場、特にIT株の動きに大きく左右されるビットコインの動きもあり、ビットコインが果たしてインフラへのヘッジ手段となり得るのかについての論争も繰り広げられたが、当時ビットコインの価格は急騰していた。
しかしこれ以降、ビットコインの価格は下がり続けた。約40%下落したが、今月5日に米FRBが3月中に最初の金利引き上げを宣言し、直に保有債券を売却するとの意志を仄めかすと、下落傾向は更に加速した。
■テスラ、1000ドル割れ
ビットコインが急落する中、米EVメーカー、テスラの株価も同様に下落している。
株価が1000ドル台で動いていることで、「千スラ」との別名もあったテスラ株はこの日、1000ドルラインを割り込んだ。
昨年、ビットコインで自動車を買えるようにすると発表した後、直ぐにビットコイン保有の事実を公開したテスラは、この間のビットコインの価格上昇の先頭に立っていた。
しかし以後、テスラのイーロン・マスクCEOの言動がビットコインをはじめとする仮想通貨市場の最大の変数になってしまった。
マスク氏は「ビットコイン採掘とネットワーク維持に化石燃料で生産された電気が大量に消費され、これが気候危機を悪化させている」として、「ビットコインでテスラのEV車を買えないようにする」と発言した。しかし後に「再生可能エネルギーを活用すれば可能だ」など、再び発言を翻している。
翻訳︰水野卓
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