「韓銀が金利凍結」 身動き取れない通貨政策…年内引き上げ可能か?

韓銀が金利凍結 身動き取れない通貨政策…年内引き上げ可能か?

韓国銀行は31日、ソウルで金融通貨委員会を開き、8月の政策金利を1.50%で据え置くと発表した。昨年11月に金利を引き上げて以来、6回目の据え置きとなる。

先月の金融通貨委員会では引き上げの少数意見があり、市場でも金利引き上げへの期待感があった。しかし7月の新規就業者が5000人に留まるなど、雇用不振の状態が続き、米中間の貿易戦争やトルコ情勢などにより、世界経済に対する不透明感も強まっており、金利引上げは第4四半期に先送りされる形となった。海外投資銀行は韓銀が今年中に一度は金利を引き上げるとみている。

■雇用問題で身動き取れず
韓銀が金利引き上げに動けない理由は「雇用不振」だ。

韓国統計庁によると、韓国の新規就業者数は昨年第4四半期に26万5000人まで増加したものの、今年第1四半期の18万3000人に続いて、第2四半期には10万1000人にまで減少した。この減少傾向は第3四半期にも続く可能性が高い。7月の新規就業者数が5000人に留まるなど、雇用不振からなかなか抜け出せないでいるためだ。

実際、雇用問題は韓銀の通貨政策に直接的な影響を与えてはいない。韓銀の通貨政策の目標は「物価の安定」と「金融の安定」だ。しかし雇用不振の深刻さが、家庭所得にネガティブな影響を与え、更には消費マインドも悪化させて、景気萎縮はもちろん、物価にも下方圧力を加える。韓銀は警戒したのがこういう悪循環だ。

実際に8月の消費者心理指数(CCSI)は99.2を記録して、基準値である100以下に下落した。CCSIは消費者の体感景気を表す指標。長期平均値(2003年1月~2017年12月)を基準値100として、指数が100を下回れば景気を悲観する消費者が多い事を意味する。

韓銀は立場的に、通貨政策において雇用問題を無視する事は出来ない状況に追い込まれている。

また対外変数も韓銀通貨政策の妨げになっている感がある。

既に米中間の貿易戦争が長期化しており、世界経済に対する不透明感が浮き彫りになった状況。それに加え、トルコ発のリスクも浮上し、世界経済に対する不安も大きくなっている。トルコが実際に金融危機に陥った場合、ユーロ圏や新興国を経由して韓国経済に悪影響を及ぼす可能性もある。

■第4四半期・来年…行き交う展望
内外で不透明感が強まる状況で、今後の韓銀の通貨政策の方向に注目が集まっている。

市場では第4四半期中の金利引き上げが有力視されている。これについては海外投資銀行も同様の見方。

金利を引き上げるならば、韓銀の政策余力を確保するレベルになるとみられる。この点については、李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁も強調している。

李総裁は先月27日、国会の財政企画委員会全体会議に出席し、「緩和程度の追加調整」の意味を問う質問に、「成長速度が潜在成長率と同じレベルで動き、物価も目標水準にまで至ることを前提にすれば、(現在の)金利水準は緩和的な水準にあり、調整する必要があると思われる」と、「来年までは経済が大丈夫だとみるなら、またそれ以降を考えるなら、韓銀の政策余力を確保するために現在の緩和的な水準が調整される必要があると考えている」と金利引き上げの必要性を主張した。

しかし一部では、今年はもちろん来年も追加の金利引き上げは難しいとする声がある。「未だに物価が上昇しておらず、景気に対する不透明感が強い状況で金利を引き上げれば、まかり間違えば景気全般に下方圧力として作用する可能性もある」と、一部では分析している。

サムスン先物研究員のホ・テオ氏は「依然として年内の韓銀の金利引き上げの可能性は残されている」としながら、「8月金利引き上げ予測の根拠は、ファンダメンタルより政策余力確保という当為論的な観点が多く、雇用不振はこの様な予測を当為論からファンダメンタルに急激に動かし、第4四半期ではなく来年初、または相当期間据え置きに急激に変化させた」と指摘した。

翻訳:水野卓
info@fnnews.jp

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