「平壌」は暮らしやすい場所?…ユーチューバー「ユミ」の正体は?

(写真はユーチューブで「ユミの空間」の動画から)
平壌での日常を紹介する北朝鮮のユーチューバーが現れた。ユーチューブで「ユミの空間」(Olivia Natasha- YuMi Space DPRK daily)というチャンネルを運営する「ユミ」という名の女性だ。
このチャンネルには昨年8月から非定期に短時間のブイログが投稿されている。最初の動画でユミは自らを平壌に住んでいると紹介し、流暢な英語で「新型コロナのせいで、ここ数年平壌を訪れることが出来なかったから、こちらが気になるでしょう」と、「私の姿だけでなく、変化する平壌の様子やここに住む住民らの日常もお見せしようと思っています」と話している。
動画では、ユミが北朝鮮内にある商店を訪れ、各種飲料やアイスクリームなどの品を紹介、更には平壌市中區域にある綾羅人民遊園地でアトラクションを楽しむ様子も映し出す。また樂浪區域の統一通りにあるスポーツセンターを訪れ、パーソナルトレーニングやヨガのレッスンを受けたりもしている。
ユミは自身の趣味や日常などを公開し、平壌が「暮らしやすい場所」であることをアピール。菓子を紹介する動画では、この製品がどこの工場で作られたのか、北朝鮮の金正恩国務委員長が平壌住民らの食生活改善のため、どれほど苦心しているかなどに言及した。
しかしユミが紹介している日常は、一般住民らの生活とは大きな差があるというのが専門家らの意見。彼女が紹介した場所の大半は、平壌でも一部の特権階級だけが楽しむことのできる施設で、彼女の服装や日常の様子を考慮すると、中産階級以上の余裕のある家庭の出身だとみられる。一部では、北朝鮮がユーチューブなどのプラットフォームを利用したプロパガンダを続けて行くのではないかとの見方も広まっている。
翻訳:水野卓
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