米中貿易戦争で得する国は日本?「世界的な弱気相場にも利得あり」

米中貿易戦争で得する国は日本?「世界的な弱気相場にも利得あり」

-米中関係悪化すれば香港・英国・米国・カナダ・イスラエルに衝撃
-センシティビティ低い日本は利得大きく

米中間の貿易戦争が世界市場に弱気相場をもたらすとみられる。

通貨価値が米ドルにどれくらい連動しているかが、相対的な衝撃の強弱に影響を及ぼし、日本が相対的に利を得る事が予想される一方、香港・米国・カナダ・イスラエルなどの市場は最も大きな衝撃を受けるだろうとの分析が出された。

米国の経済チャンネルCNBCは11日、米国の金融データ提供業者FactSet(ファクトセット)のストレステストの結果、この様な結論が出されたと報じた。ただしファクトセットは、衝撃がいつ始まりいつまで続くのか、時期に対する言及はしていない。

ファクトセットのポートフォリオ分析グループ担当副社長イアン・ヒッシー氏は報告書で「金融市場は未だ貿易戦争による世界的な衝撃を低評価している様にみえる」としながら、「(しかし)米国と中国間の貿易緊張が高まり、市場が反応する様になれば、その衝撃は広範囲に渡ると分析される」と述べた。

■米ドル影響圏に衝撃大きく
最悪のシナリオでは大半の主要国経済が衝撃を受け、米国をはじめとした相当数の株式市場が弱気相場に入る事が予想される。

ヒッシー氏は3つのシナリオを想定している。基本シナリオは貿易戦争が現在の流れのまま続き、緊張と関税も同様に徐々に高まる状況。2つめは楽観的なシナリオ。米国と中国が未来のある時点で幅広い合意に到達し、代わりに新規に賦課された関税は維持されるケース。3つめは「保守的」なシナリオで両国間の関係が「急速に悪化」し、深刻な衝撃が押し寄せる状況。ヒッシー氏はそれぞれの衝撃を判断するにあたり、2016年の英国のEU離脱国民投票以後の市場の反応を参考にしたと説明している。

3つのシナリオを考慮すると、最も大きな衝撃を受ける国として香港・英国・米国・カナダ・イスラエルの名前が上がった。

香港の場合、最も楽観的なシナリオでも株価が9.28%下落し、最悪のケースでは22%近く暴落する事が予想される。

米国が友人であり同盟国だとするイスラエルは、この中で最も衝撃が大きく、最悪のケースでは株価が27%、楽観的なシナリオでも13%以上暴落するとみられる。

■日本の証券市場7.5%上昇予測も
米国とカナダは10~20%程度の株価下落が予想される。一方、日本・スイス・デンマーク・ポルトガル・オランダは衝撃が最も少ないとみられている。特に日本の場合、基本シナリオでは6%、楽観的なシナリオでは4%以上の株価上昇率が見込まれ、保守的なシナリオでは7.5%近い上昇が期待される。米中貿易戦争が悪化すればするほど、より大きな利益を得るとの予測だ。

日本は貿易戦争により唯一利益を得る国として注目され、更に債券でも貿易戦争が深刻化する場合に最も大きな利得を得るとみられている。

貿易戦争で不安になった投資家らが、株式を売り債券などの安全資産にシフトし、米国の影響を比較的小さくしたり、米国以外の代替投資先となる日本株式や債券の様な安全資産の需要が高まる事で、結果としてそうなるとの分析だ。

米ドルの動きに外為レートが敏感に反応するほど、米中貿易戦争の衝撃が大きい一方で、センシティビティが低ければ資産市場に及ぼす衝撃は少なくなる事を意味する。

翻訳:水野卓
info@fnnews.jp

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