中国離れ加速…貿易戦争でアジア国へ移転開始
中国離れ加速…貿易戦争でアジア国へ移転開始
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは17日、米中貿易戦争が深刻化するにつれ中国の企業も賃金が安い他のアジア国家へ製造施設を移転していると報じた。
記事によると、中国と香港の企業らがインドやバングラデシュ、ベトナム、マレーシアなどへ生産拠点を移転し、現地での人材採用も増やしている。
ヘッドハンティング会社DHRインターナショナルのクリソン・グレイヴィ社長は「中国は多くの企業にとって重要な製造拠点ではあるが、貿易戦争に備え海外へ施設を拡大している」とし「東南アジア国家での採用を増やしている」と述べた。
DHRのアジア・太平洋パートナー デイビッド・ネーギー氏は「中国の賃金コスト上昇によってここ数年、他のアジア地域への移転が進められてきた」とし「タイやベトナム、マレーシア地域を好んでいる」と語った。また同氏は「企業らが中国から完全に撤退するわけではないが、東南アジアに追加の生産施設を置くようにしている」と説明した。
ヘッドハンティング社べーランスアンドコンパニ―の理事ジェリー・チャン氏も「東南アジア採用関連だけではなく、現地の雇用関連規制などについての問い合わせも大きく増えている」と伝えた。チャン氏は「このような東南アジアへの移転は中国内での費用増加により加速化していくだろう」と述べた。
サウスチャイナ・モーニング・ポストは、7月にも中国で30年以上に渡り玩具や家電、繊維、プラスチック工場を運営している香港の企業らが貿易戦争への懸念や土地および賃金上昇のため、東南アジアの低賃金国家へ移転を行なっていると報じている。
また、ある企業人の言葉として「熟練した労働者が多いマレーシアが貿易戦争の勝者になる可能性がある」と伝えた。
翻訳:尹怡景
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