三井住友銀行は、2025年4月に入社する新入社員を対象に、最短2年目でニューヨークまたはロンドンへの海外配属を確約する新たな採用コースを導入した。従来のように配属部署が不確定な「配属ガチャ」を排除することで、英語力に優れた学生を確保する狙いがある。このような採用方式は国内銀行として初の取り組みとなる。
この新コースでは、初年度はビザ取得のため国内勤務となるが、ビザ取得後にすぐ海外赴任が可能になる。応募条件には、TOEFLで105点以上など、高い英語力を持つことが求められる。
三井住友銀行は、現地の外資系企業や自治体との交渉など、欧米市場で求められる金融ビジネスの知識や経験を早期から習得させ、将来的に海外戦略の立案や実行をリードできる人材の育成を目指している。
日本では長年の低金利環境が続いており、国内大手銀行は金利の高い海外市場でのビジネスを強化している。三井住友銀行においては、収益の約4割を海外事業が占めるようになり、以前は日系企業向けのビジネスが中心だったが、現在は現地企業向けのビジネスも積極的に拡大している。
なお、三菱UFJ銀行やみずほ銀行も、海外業務を志望する学生向けにコース別採用枠を設けているが、配属の確約まではしていない。
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