「子供のユーチューブ中毒」に悩む韓国…手抜き子育てのツケ?

「子供のユーチューブ中毒」に悩む韓国…手抜き子育てのツケ?

-スマホ中毒の子供が年々増加
-「ポップコーン脳」や「ストレートネック」などの副作用深刻

5才と8才の子供を持つシンさん(38才男性)は、子供たちと外食する際の悩みを抱えている。家では静かにしていた子供たちが、レストランに入ると泣いたり叫んだりしてしまう事だ。その度にシンさんは、子供たちにユーチューブの動画を見せている。動画さえ見せれば、泣いていた子供もおとなしくなる。

シンさんは「教育には良くないけれど、やむを得ない選択でした」と話した。外食が終わるまで動画に集中していた子供たちはシンさんに「パパ、いつまたご飯を食べに出掛けるの?」と尋ねた。

ユーチューブなどでスマホ中毒になった子供が増加し、親たちの悩みもまた深くなっている。公共の場所で効果的に子供をおとなしくさせる事は出来るものの、長期的には子供の教育に害になり兼ねないからだ。専門家らは、子供のユーチューブ視聴を禁止するべきとの意見を述べている。

■「子供がぐずれば”ポポロ”を見せる」
スマホ中毒となった未就学児童は年々増加している。

韓国情報化振興院の「2017年インターネット過依存実態調査」よると、満10〜19才の青少年のスマホ中毒率は減りつつあるものの、満3〜9才の子供のスマホ中毒率は2015年の12.4%から2016年には17.9%、2017年には19.1%と増加している。

両親がスマートフォンを使用する時間が増えるほど、子供も長く使用する傾向が多々みられた。両親がスマートフォン過依存危険群の場合、子供の危険群に属する比率は25.4%と、一般群の20.2%より高かった。

親たちは、ユーチューブの様なスマートフォン利用が子育ての「逃げ道」だと口を揃えている。4際の娘を持つキムさん(33才女性)は、「夫と共働きで働きながら、時にはそれぞれの時間を過ごしたいと思うのも事実」とし、「子供がぐずれば”ポポロ((韓国の人気アニメ)”の動画をエンドレス再生して見せてあげれば、子供がおとなしくなる」と話した。

ユーチューブ動画が子供の教育に良くないと判断した親たちも難しい点を打ち明けている。4才の息子を持つパクさん(35才女性)は、「夫と家ではスマートフォンを見ない約束をしたけど、子供が‟友達がユーチューブの話をした”とねだって、困り果てた事が一度や二度ではない」と打ち明けた。

■「ユーチューブで子育て代行、そのツケが回る」
専門家らは、子供のスマホ中毒が強烈で刺激的な事にのみ反応する「ポップコーン脳」に到る事があると警告している。「ポップコーン脳」は、弾けるポップコーンの様に激しく弾け上がる物に反応するのみで、ゆっくりと変わって行く現実に対して無感覚になる事を称する。

ポップコーン脳は、左脳だけを強く刺激し、右脳の機能が相対的に落ちる事がある。これにより、初期には散漫な様子が現れるものの、深刻化するとADHD(注意欠如・多動症)やチック症、発達障害などに到る事もある。

またストレートネックやドライアイなどVDT症候群(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル症候群)が発症する事もある。共に民主党の奇東旻(キ・ドンミン)議員が健康保険公団から提供された資料によると、2012年から2016年まで、VDT症候群により医師の診療を受けた9才以下の韓国の子供は、8万2000人に達している。

専門家らは、スマートフォンを利用し始める年齢は遅ければ遅いほど良いと助言している。2014年11月に大韓小児青少年精神医学会が実施した「児童・青少年スマートフォン使用関連専門医認識度調査」によると、専門医らが勧めるスマートフォン使用開始の年齢は中学1〜2年生だった。

海外でも子供のスマートフォン使用を制限している。フランスでは9月3日から幼稚園と小学校、中学校での学生の携帯電話使用を全面禁止にした。台湾では満2才以下の子供のデジタル機器使用が禁止されている。また2〜18才の子供がスマートフォンなどに過度に没入する症状を見せた際には、両親と保護者に罰金が科せられる。

韓国青少年政策研究院のソン・ユンスク研究委員は、「ユーチューブで子育てを代行する事は、後にその対価を支払う事になる」と、「後々子供たちが、本や教育に興味を感じられなくなる可能性が高まる」と説明している。また、「子供たちには可能な限りユーチューブを見せない様にし、見るとしても親たちと相互作用出来るコンテンツを見なければならない」と付け加えた。

翻訳:水野卓
info@fnnews.jp

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