国家公務員技術系、2年連続で定員割れ　民間との人材争奪激化が影響か

人事院は12日、2025年度の国家公務員一般職試験（大卒程度）の合格者数を発表した。機械や土木などの「技術系」区分の合格者は計1206人にとどまり、採用予定の1682人を400人以上下回った。技術系の定員割れは2年連続となる。

分野別では「機械」が採用予定156人に対し合格者75人、「建築」は81人に35人、「デジタル・電気・電子」は262人に140人といずれも半数に届かなかった。

技術系の受験者数は前年度比で約2割減の1919人。人事院は、民間企業との人材獲得競争が激しさを増しており、その影響が出ていると分析している。合格者は採用予定を476人下回り、定員割れ人数は前年度の60人から大幅に増加した。

人事院は今後、インターンシップ制度の活用や技術系に特化した採用試験の導入を検討し、来年度に具体策を提示する方針だ。

「行政」などを含む一般職全体では、受験者1万8406人に対し合格者は8815人で、採用予定5802人を上回った。一般職試験の合格者のうち女性は4152人で全体の47.1％を占め、人数・割合ともに2012年度の現行制度開始以来、最高となった。