Advertisement

イラン、ホルムズ海峡「選別通航」を強行…15隻通過

イランが封鎖を続けている中東の要衝ホルムズ海峡で、当局の事前許可を受けた一部の船舶に限って通航を認める「選別通航体制」が現実味を帯びている。イラン半官営のファルス通信は5日、過去24時間で約15隻の船舶が同海峡を通過したと報じた。

船舶追跡データによると、先週末以降、約16隻の商船が海峡を通過したことが確認された。このうち、イラク産原油約100万バレルを積載したスエズマックス級タンカー「オーシャン・サンダー(Ocean Thunder)」が、イラン領海に近い北側の狭い航路を通って海峡を抜けた。

米国メディアは、これを「イランが『兄弟国』と呼ぶイラクに対し、例外的に通航を許可した措置」と分析している。また、サウジアラビアを出港したLPG船や製品タンカーなども一部確認されたが、依然として開戦前と比較すると極めて限定的な規模に留まっている。

イラン革命防衛隊(IRGC)海軍は5日に声明を出し、「ホルムズ海峡は決して以前の状態には戻らない」と断言。「特に米国とイスラエルに対しては、従来のような航行は不可能になるだろう」と強調した。さらに、ペルシャ湾における「新たな安全保障秩序」を施行する準備を完了したと付け加え、海峡の管理権を完全に掌握した姿勢を鮮明にした。

■ 日本など主要国は依然「排除」の対象か

今回通航が確認された船舶の多くは、イラン側のララク島とケシュム島の間の北側航路を利用しており、イラン当局の直接的な統制下にあることを示唆している。通航が認められているのは、イラクやマレーシア、あるいは中国、ロシア、インドといったイランにとっての「友好国」が中心とみられる。

一方で、日本を含む主要な原油輸入国の船舶については依然として事実上の通航制限が続いており、世界のエネルギーサプライチェーンの混乱は収束の兆しが見えない。市場では、特定国のみを優遇するこの「選別通航」が、国際法が定める「通過通航権」を根底から覆すものとして警戒が強まっている。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です