混沌の石油市場、米国‐OPEC‐ロシアの‟パワーゲーム”

混沌の石油市場、米国‐OPEC‐ロシアの‟パワーゲーム”

国際原油価格が米国のイラン制裁にもかかわらず、下落しており、主要産油国の来年度石油政策に注目が集まっている。景気浮揚のために低油価を主張する米国は石油生産を増やす予定だが、石油輸出国機構(OPEC)は減産を検討している。一方、ロシアは国際原油市場の混乱に乗じて、市場シェアを拡大する動きを見せている。

7日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は8日続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の12月物は前日比0.9%安の1バレル61.67ドルで取引を終え、8カ月ぶりに安値を記録した。

■トランプ氏「私が石油価格を下げた」
トランプ米大統領は同日の記者会見で、日本をはじめとする8カ国にイラン産石油の輸入を一時的に許可した理由について、「原油価格のため」と説明した。トランプ氏は「8カ国が本気で助けを求めたこともあるが、原油価格が1バレル当たり100ドルや150ドルに上昇することを望まないからだ」と述べた。また「私が原油価格を下げている。最近数ヶ月間、原油価格がかなり下がった。それは私のおかげだ」と強調しつつ、「OPECが(石油を)独占しているが、私は独占が嫌い」と述べた。

今月の中間選挙を狙って米国の好景気を強調したトランプ大統領は、今年に入って継続的にOPECを非難し増産によって原油価格を下げようと圧迫した。特にトランプ政権は、イラン制裁によって石油市場の供給が減少する場合、OPECが増産し供給減少を防がなければならないという立場だ。

しかし、原油価格はOPECの増産とは別に、米国の石油生産が増え、継続的に低下傾向にある。米エネルギー情報局(EIA)によると、米国の石油生産量は先週、平均日量1160万バレルを記録し、ロシア(1140万バレル)とサウジアラビア(1070万バレル)を超えた。専門家らは、米国の平均石油生産が来年に日量1210万バレルに達すると予測している。

■防衛に苦心するOPEC
米国の圧迫に少しずつ増産に乗り出してきたOPECは、原油価格の下落傾向に歯止めをかけるため、来年度に減産を検討している。

ブルームバーグ通信は8日、OPEC加盟国とロシアをはじめとする主要産油国が11日、アラブ首長国連邦で閣僚級会議を開き、来年度に行う減産シナリオを議論する予定だと報じた。
OPECの加盟国13ヵ国とロシアなどの11ヵ産油国は、2016年末に原油価格を上げるために原油生産量を減らすことに合意した。同合意はその後2回延長され、今年末までに減産政策を維持することになっている。

今回の会議で減産合意がまた延長される保証はない。OPEC最大産油国のサウジアラビアは先月、米国の圧力とイラン制裁を考慮し、石油生産量を日量130万バレルに増やすことができると明らかにした。また、昨年の石油生産量でサウジを追い抜いたロシアは、経済難に苦しむOPEC加盟国とは異なり、原油価格が下がっても構わないという立場だ。

■石油市場の覇権を狙うロシア
米国とOPECの葛藤を注視しているロシアは、石油市場での勢力拡大を狙っている。ウォール・ストリート・ジャーナルは7日、イタリア炭化水素公社(ENI)とサラスを含む欧州石油会社がイランの石油の代わりにロシアの石油を仕入れていると報じた。

ロシアの石油はイランの石油と同質の「ウラル産」で、現在イランの石油の代替材として脚光を浴びている。フランスのエネルギー大手トタルも既に7月からイラン産石油の購入を中止し、来月に21万7000バレルのロシア産石油を購入する。トルコも最近イラン制裁に備え、ロシア石油の輸入を3ヶ月ぶりに再開した。中国は昨年9月時点でイラン産石油の輸入量を前年比で34%減らし、ロシアからの石油輸入を7%増やした。

このような現象はイランにも損ではない。ロシアがトランプ政府のイラン制裁を否定し、イランの石油を購入しているからだ。

ロシアはイランから輸入した石油を国内に流通し、この過程で残るロシア産石油を高い値の付ける輸出に回している。その結果、ロシア国営石油会社ロスネフチの今年1〜9月の純利益が前年同期比3倍近く増えた4510億ルーブル(約7600億円)を記録した。

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