トランプ大統領、イランに最終警告

トランプ大統領、イランに最終警告
米国のドナルド・トランプ大統領が19日、イランに強力な最終警告を投げ掛けた。
この日の警告は、イラクのバグダッドにある米国大使館付近にロケット弾が着弾した事に対するもの。現在までこの攻撃の背後関係は確認されていないものの、イランの支援を受けたイスラム教シーア派の勢力拠点、バグダッド東部から発射されたとみられている。
ブルームバーグ通信は、この日のトランプ大統領の警告は、2017年8月に北朝鮮に向け「米国をこれ以上脅迫するなら、世界がかつて見た事の無い炎と憤怒に直面する事になるだろう」と、北朝鮮の相次ぐ核ミサイル実験に言及したのと同様の激しい言葉だと報じた。
AP通信などの海外メディアによると、トランプ大統領はツイッターを通じて、「イランが戦いを望むのならば、イランは正式に終わるだろう」と、「絶対に再び米国を脅迫するな」と警告した。
トランプ大統領はこの日、バグダッドにある米国大使館付近にロケット弾が着弾すると、イランに対し強い警告のメッセージを伝えた。AP通信は「数日前までイランとの戦争を望んではいないと、”トーンダウン”していたトランプ大統領が、イランが戦いを望むのならば破壊すると、イランを脅迫した」と伝えた。CNNも「トランプ大統領のツイートは、両国間の軍事的対峙の可能性に対する憂慮が高まる中で起きた事」だと、「ワシントンの官僚らは、イランとイランが支援する民兵隊が米国の資産を攻撃する計画なのか、そうでなければ米国の措置に防御的な態勢なのかについて、論争を繰り広げている」と報じた。
この直後、トランプ大統領はFOXニュースとのインタビューで警告のレベルを下げ、「私はただ、イランが核兵器を持つ事を望んでいない。現在のイランの様な状況で、核兵器を保有する事を放ってはおけない」と、米国政府のイラン核開発抑制政策を再確認した。また「ご存知の通り、私は戦争をしたい人間ではない」と、「戦争は経済を悪化させ、何より人を殺すからだ」と話した。
FOXニュースは、トランプ大統領が2016年の大統領選挙期間中、他の候補者らと差別化した政策として軍事的介入に反対する立場を維持していたものの、イランによる核開発は「緊急的な例外」が適用される事を示唆したものだと報じた。
翻訳︰水野卓