ポン・ジュノ監督『パラサイト』、カンヌ映画祭最高賞受賞…「面白くて不気味、そして辛辣」

ポン・ジュノ監督『パラサイト』、カンヌ映画祭最高賞受賞…「面白くて不気味、そして辛辣」

韓国を代表する世界的な映画監督ポン・ジュノ監督の最新作『パラサイト』(原題:寄生虫)が第72回カンヌ映画祭の最高賞であるパルムドールを受賞した。カンヌ映画祭で韓国の作品が最高賞を受賞するのは初めて。

ポン監督は「『パラサイト』は映画的に大きな冒険だった。ユニークで新しい映画を作りたかった。その作業を可能にしてくれたのは数多くのスタッフたちがいったからだ。感謝する」と述べた。

審査員満場一致の決定で同賞を受賞した『パラサイト』は現地時間21日の午後10時、フランス・カンヌのリュミエール劇場で初上映された。ル・モンド、ハリウッド・リポーター、BBCなどの海外メディアは、「ポン・ジュホがさらに成熟味を増しており、前作を越える驚きだった」とこぞって称賛を与えた。

「フランダースの犬」でデビューしたポン・ジュホ監督。これまでに手掛けた作品は、『殺人の追憶』『グエムル-漢江の怪物-』『母なる証明』『スノーピアサー』『オクジャ』など、どれも既存のジャンルにとらわれない豊かな発想と斬新なストーリー構成が特徴だ。ヒューマンドラマやコメディ、サスペンスなどジャンルの垣根を超えた面白さ、そして鋭い社会風刺も見どころの一つ。

■ 「これまでで最高傑作」「ポン・ジュノの真骨頂」
BBCは「綿密でエンターテインメント性の高い、完璧なストーリーを見せてくれた」、ガーディアンは「見どころあふれる強烈なサスペンスドラマを携えて、ポン・ジュノがカンヌに戻ってきた」とした。

ハリウッド・リポーターは「政治・経済の二極化が進む今の時代背景にマッチした内容で、見る者の心に意味を持って迫るだろう」と語った。

『スノーピアサー』『オクジャ』などで階級社会や資本主義システムに対する疑問を投げ掛けたポン監督だが、本作もまた同様だ。「経済的不平等への批判はさらに痛烈さを増している。2003年の『殺人の追憶』に続き、韓国社会の現実に訴えかけるような強いメッセージが込められている」と評した。

インディワイヤーは「ポン・ジュノ監督作品の中で最高の出来。’ポン・ジュノ’はもはや一つのジャンルとして成り立っている。資本主義社会の中で共存していくことの怖ろしさを現実味のあるタッチで描き、ユーモアがありながらも悲喜こもごもで、見応えのあるドラマ」と称賛した。

バラエティは「ポン監督の作品中で最もブラックユーモアが強く、怒りと絶望の限りがこだまする。輝かしい姿でポン・ジュノが帰ってきた」と評価した。

■ 「普遍的で深いメッセージが隠されている」
映画関係者の反応も上々だ。ロンドン東アジア映画祭のチョン・へジョン実行委員長は、自身のSNSに「面白く不気味で痛烈な内容に驚いた」と高く評価した。

ヴェネツィア国際映画祭のエレーナ・ポーラキープログラマーは「『寄生虫』は、ポン・ジュノ監督の真骨頂を極めた作品で、彼ならではの世界観と、予測不可能な展開を見せてくれる。『グエムル』や『雪国列車』に、新しい何かが加わった感じだ。映画を見ている間、終始驚きの連続だった」と賛辞を送った。

カンヌ映画祭のクリスチアン・ジュン副執行委員長は、「今年のノミネート作のうち、個人的に最も好きな作品」としている。

『パラサイト』の配給を決めた世界の配給会社もまた、こぞって高い評価を与えた。北米での配給を決めたNeonは、「普遍的で深いメッセージが込められられている。とても面白く刺激的で、美しい映画」と評価した。

ポーランドの配給会社Gutek Filmの関係者は「やはり巨匠らしくスリリングな展開。ポン・ジュノ監督特有のブラックユーモアと強烈なスリラーの調和は見事で、ジェットコースターに乗っているような気分だった。カンヌ映画祭でこのような映画は久しぶりに見た」と伝えた。

オーストラリアとニュージーランド地域担当のMadmanは「鋭い洞察による社会風刺が盛り込まれ、幻想的な映像美と大胆な演出。ポン・ジュノ監督の最高傑作だ」とした。

CJエンターテインメントは「上映中に二度の拍手が起こるのは極めて異例のこと。拍手は照明が灯るおよそ1分前から続き、やがて7分間ものスタンディングオベーションに繋がった」とその様子を伝えた。韓国での上映は5月30日だ。

翻訳者:M.I

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