暑さが認知能力を低下させる…記憶力・生産性もダウン

暑さが認知能力を低下させる…記憶力・生産性もダウン
暑さによるストレスが認知能力を低下させるとの研究結果が出た。
米ハーバード大学の気候・保健地球環境センターの研究チームは、21.4~25度の温度を維持する寮で生活する学生と、26.3~30.4度の寮で生活する学生を対象にするテストを12日間行った。学生たちは毎朝2種類のテストを受けた。一つは基本的な足し算・引き算で、認知速度と記憶力を測定。もう一つのテストでは注意力と処理速度を測った。
その結果、エアコンのない寮で生活した学生たちの反応速度がより遅いことが判明された。基礎的な演算テストで冷房のある寮で生活する学生より点数が13%低く、1分あたりの正解数も約10%ほど低かった。
研究チームは「私達は(暑さの中でも)仕事をできるし、大丈夫であると考えがちだが、室内の温度は私たちの生産能力や学習能力に劇的な影響を与えられる」と説明した。
この研究結果は7月10日(現地時間)、科学誌「プロス・メディシン」の電子版に掲載され、米CBSテレビなどが紹介した。
暑さと生産性に関する研究は以前もあった。米エネルギー省傘下のローレンス・バークレー国立研究所は2006年、事務室の温度によって労働者の生産性が変わると発表した。研究によると、22.2度前後で生産性が頂点になり、23~24度を越えると業務能力が低下し始める。温度が30度を超えると生産性は約9%が下がるという。
翻訳:尹怡景