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米セントルイス連銀総裁、「仮想通貨は価値の不安定さが最大の問題」

米セントルイス連銀総裁、「仮想通貨は価値の不安定さが最大の問題」
仮想通貨がより広く認められるには価値の不安定さが最大のネックだと、米国セントルイスの連邦準備銀行総裁が14日(現地時間)主張した。
この日、ニューヨークで開催されたブロックチェーンウィークのコンセンサスカンファレンスに弁士として立ったジェームズ・ブラード総裁は米国経済チャンネルCNBCのインタビューで、「価値の急変動によって投機筋が大手を振る中で、個人や企業が市場を離れてしまいそうだ」と強調した。
仮想通貨の価格は好悪材料に一喜一憂しながら、連日ジェットコースターのような状態だ。昨年末に20000ドルに肉薄していたビットコインは僅か6ヶ月で半値となった。コインデスクによると、午後7時55分時点で24時間前より0.07%下げた8682.14ドルで取り引きされている。
ブラード総裁はまた「主要国通貨が殆ど経験していない状況を仮想通貨のみが経験している。ベネズエラやジンバブエなど一部の国家のみが、通貨発行量の統制失敗により発生したハイパーインフレで同じ様な状況に置かれた」と付け加えた。
ブラード総裁は続けて「ビットコインは発行量が制限されているものの、投資家らに安定した価値が維持されるのだという確信を与えない」と指摘した。
また、「通貨発行の元が誰で、未来の通貨発行についてどのような約束をし、その約束の信頼性を維持出来るかが重要だが、もしそれが出来ない場合は、該当通貨の価値はベネズエラやボリビアのようにゼロ(0)に向かう可能性が高い」とし、「現在は連邦準備制度が独自の仮想通貨を導入する可能性は低い。仮想通貨がドルを脅かす事はないだろう」と語った。また同氏は、「中央銀行のレベルで仮想通貨の動きを綿密に注視している」と話した。
ブラード総裁は「仮想通貨は単一通貨がなく、種類が様々だ。これらが交易通貨の大部分を占めると、経済に深刻な問題となるだろう」とし、「代金を支払う通貨が100種類もあると考えてみて欲しい。歴史的に人類は単一通貨を求めて来た。仮想通貨がドルに取って代わることはない」と付け加えた。
翻訳:水野卓