ICT企業のブロックチェーン強化…海外市場攻略の足掛りに

【写真】国内主要ICT企業がグローバル市場攻略の為にブロックチェーン事業に対する投資を増やしている。(左より)SKテレコムのオ・セヒョン、ブロックチェーン事業開発ユニット長のソ・ヨンイル(ブロックチェーン・センター長、KT)、アンブロックのイ・ヒウ、グラウンドXのハン・ジェソン。

ICT企業のブロックチェーン強化…海外市場攻略の足掛りに

-海外事業の成果が無かった韓国ICT企業、「グローバルDNA」ブロックチェーンを足掛りにグローバル市場攻略本格化

SKテレコム、KT、ネイバー、カカオなど屈指の情報通信技術(ICT)企業が相次いでブロックチェーン事業に進出している理由は、グローバル市場攻略という難題を解決する為だという分析が出されている。

実際に韓国ICT企業はこれと言った海外事業の実績を上げられないまま、国内に取り残されている状況。そんな折、ブロックチェーン技術を活用すれば、決済用インフラなどに対する莫大な投資無しでも直ちにグローバル・サービスを始める事ができ、海外市場攻略に有利な条件が揃えられるというのが海外市場攻略の背景だ。

当初グローバルなDNAを持って誕生したブロックチェーン技術が、取り残されていた国内ICT企業の海外市場進出の橋頭堡として役目を果たせるかに注目が集まっている。

韓国関連業界によれば、SKテレコム、KTなどの通信社とネイバーやカカオなど韓国大手ICT企業が一様にブロックチェーン専門組織を運営し、グローバル市場の門を叩いている。

■専門組織を設け、ブロックチェーンへの投資を増やす
SKテレコムはオープン・ブロックチェーン産業協会初代協会長を務めているオ・セヒョン、ブロックチェーン産業開発ユニット長(専務)を主軸としてブロックチェーン生態系造成に拍車を掛けている。有望なブロックチェーン・スタートアップ(創業初期企業)への投資を拡大しており、ブロックチェーン基盤の財産管理、決済サービスなどを準備中だ。

KTも融合技術院の傘下にブロックチェーン・センターを置き、ブロックチェーンの技術開発に注力している。センター長はソ・ヨンイル常務が務めている。既に子会社BCカードなどの企業文書管理システム(EDMS)にブロックチェーン技術を適用し、モバイル商品券「ギフティショー」にもブロックチェーン技術を組み込んだ。

ネイバーとカカオは予てから子会社を設立し、本格的なブロックチェーン生態系拡張に乗り出している。ネイバーのブロックチェーン事業はラインが主導している。ラインはブロックチェーンの子会社としてアンブロックとアンチェーンを設立し、ブロックチェーン・プラットフォーム開発、ブロックチェーン基盤のDアプリ(Dapp)発掘に取り組んでいる。カカオも子会社グラウンドXを設立した。グラウンドXはブロックチェーン・プラットフォーム開発に熱を上げている。

■ICT企業の悲願「グローバル攻略」、ブロックチェーンで開く

このように韓国を代表するICT企業がブロックチェーン分野に意欲を燃やしているのは、ブロックチェーンがアキレス腱であったグローバル市場攻略の鍵となり得るという判断からだ。SKテレコムやKTなどの通信社はこれまで度々海外法人を設立し、通信網構築事業を進めて海外市場進出を図ったものの、その都度苦杯を喫している。

ネイバーやカカオも韓国国内売上比重が海外よりも圧倒的に高い。日本や東南アジア地域ではラインやピッコマなどの成功事例があるものの、北米やヨーロッパ攻略においては意味ある成果を成し遂げられていない。特にネイバーやカカオなどは国内でもグーグルやユーチューブ、フェイスブックなどに市場を奪われている状況だ。

国内主要ICT企業のブロックチェーン事業進出事例

SKテレコム ブロックチェーン専門組織設立。ブロックチェーン・スタートアップに投資し、財産管理及び決済サービス準備中。
KT 融合技術院傘下でブロックチェーン・センター運営。企業文書管理及びギフティコンなどにブロックチェーン技術を適用。
ネイバー 子会社ラインがブロックチェーン事業を主導。ブロックチェーン専門企業アンブロックとアンチェーンを設立し、ブロックチェーン・プラットフォーム構築。
カカオ ブロックチェーン専門企業グラウンドX設立。ブロックチェーン・プラットフォーム開発中。ブロックチェーン・スタートアップに対する投資も拡大。


この様な状況で浮上したブロックチェーン技術は韓国ICT企業に恵みの雨となる。ブロックチェーン技術基盤のサービスは仮想通貨を通じて稼働し、仮想通貨は国境に関係無く自由に移動する為、グローバル・サービスに最適だ。現地に別途の法人を立ち上げたり、決済パートナーなどを探さなくても、直ちにグローバル・サービスが可能からだ。

更に全世界のブロックチェーン業界が韓国を注視している状況も好材料だ。世界で最も活発に仮想通貨が取引されている韓国にグローバル・ブロックチェーン専門家と企業が集まってきている。韓国企業がブロックチェーン分野を先導する土壌が整ったのだ。

あるブロックチェーン企業の代表は「ブロックチェーン技術基盤の仮想通貨をやり取りするブロックチェーン生態系は事実上国境や為替レートの様な決済障壁が無いため、自然にグローバル・サービスとして拡がっていく」とし、「この間、天文学的な金額を投資し、グローバル市場を狙っては失敗していた韓国ICT企業がブロックチェーン分野に関心を持たざるを得ない理由だ」と説明した。

翻訳:水野卓

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