「売り上げ減って大変だけど、辛抱し続ける」…韓国自営業者も日本製品不買運動に参加

「売り上げ減って大変だけど、辛抱し続ける」…韓国自営業者も日本製品不買運動に参加
「(日本製品の)不買運動に志を共にしたくて日本製品の販売を中止すると決めた。微力ながら協力したいと思い、自発的に不買運動に参加することになった」
今月4日、多国籍料理レストランが並ぶ街として有名なソウル・梨泰院で日本食レストランを経営している店主の言葉だ。この日は、日本が韓国をホワイトリスト(輸出審査優遇国)から除外した以来、初めて迎える週末だった。いつもは恋人同士など、客で賑わっているはずの時間帯だったが、店内はほとんど空席のままだった。日本食以外の料理を販売する隣のレストランの前に待ち行列が長く立っているのと全く違う雰囲気だった。
このように自主的に日本製品の不買運動を行なっている自営業者が増えている。彼らは「景気低迷」、「週52時間勤務」などにより売り上げが減少。店の経営に苦しんでいるものの、「不買運動に同参したい」と強い意志を見せている。
■売り上げは心配だけど…不買運動参加の「波」
ソウル・江南区にある日本食レストランの入口には「日本製品の不買運動を共にする」との説明文が掲示されていた。ソーシャルメディア(SNS)などで豚カツやオムライスの美味しい店として有名なこのレストランは「誇らしい韓国の国民として、安倍政権の恥知らずの蛮行を見過ごすわけにはいかない」と販売中止メニューを表示した。
説明文には「私たちの小さな動きが不買運動に微力ながら少しでも力になってほしい」という言葉も添えた。
同日早朝、ソウル・銅雀区の舎堂洞で居酒屋を運営するコさん(48)も営業を終える前、店のあちこちに「ジャパン・ボイコット」のフレーズを熱心に貼り付けていた。
壁一面を埋め尽くした日本酒に「我が国のお酒はいかがですか」、「日本酒は100万ウォン!」などのフレーズが貼られていた。
コさんは「常連さんも日本酒の代わりに韓国産を注文している」とし「余計な誤解を受けないようにこのように書いておいた」と理由を説明した。メニューも日本酒などがないものに変えた。それにも関わらず注文する客がいたらどうするつもりか聞くと、「理解を求め、出さないようにする」と答えた。
レストランだけではない。韓国の中小商人自営業者総連合会は、「過去の歴史に対する反省なしに貿易報復を画策する日本を糾弾する」とし「単に日本製品を買わないという運動を超え、日本製品の販売を中止する運動に突入する」と明らかにした。
同連合会はマイルドセブンなどのタバコやアサヒ、キリンなどのビール類を全量返品して販売中止に乗り出した。韓国マート協会の会員社約200社が自主的に参加している。
■「現場で頑張っているのは自営業者」
客は、自主的に行動している日本食レストランについて肯定的な反応を示した。
ソウル・江南区の日本食レストランで友達と食事を終えたチョンさん(28)も「不買運動をするというお店を見ると、より注目するようになる」と言った。チョンさんは、「店主が日本と直接関わっている訳でもないのに、被害を被っているようだ」と言いながらも「このように説明書を書いておいたからお店を訪れる側としても気楽だ」と笑った。
同氏は一方、日韓の葛藤が深刻化すると、自営業者にとって打撃が大きくなると心配した。
コさんは「政治家たちは激しい論争を繰り返しているが、実際に現場で頑張っているのは生活がかかっている商人たち」とし「このような状況が続くのであれば、日本食レストランとか日本の製品を輸入して販売する中小事業者たちの生計が厳しくなる恐れがある」と語った。
客の過剰な反応に戸惑った経験もあるという。コさんは「店の前まできて、“あなたは日本人か”、“もし日本人であれば殴ろうとした”と冗談をする人々がいて困った経験がある」と打ち明けた。
この日、コさんのお店に来店した客、ヤンさん(25)は「どのような製品を使って、どこの店を利用すれば、日本にとって特になり損になるのかを判断するはっきりした基準はあるのだろうか。疑問を感じる」とし「国民同士で無闇に争うことになるのはいけないと思う」と述べた。
翻訳:尹怡景
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