韓国経済成長率2.0%…10年ぶりの低水準

昨年、韓国経済が成長率2%台の維持に成功した。しかし、2009年の世界的な金融危機以降、最も低い成長率となった。韓国経済の潜在的な成長率が下落傾向にあるという点を考慮すれば、今後国内外の危機が発生した場合、成長率は1%台に落ち込む可能性が大きいとの指摘も出ている。
韓国銀行が22日に発表した「2019年の実質国内総生産(速報値)」によると、昨年の実質国内総生産(GDP)は前年比2.0%増加した。韓国銀行は昨年11月の経済見通しで、昨年は2.0%、今年は2.3%の成長を見込んだ。
当初は2%台を割り込むと予想されたが政府の財政拡張政策が功を奏した。韓国銀行のパク・ヤンス経済統計局長は「成長への貢献度をみると、昨年第4四半期の民間貢献度が前期と同じ0.2%に維持されている中、政府の貢献度が1.0%まで高まり、年間ベースで2%の成長を達成した」とし「米中貿易紛争でグローバル貿易環境が良くなかったうえ、半導体の価額回復も遅れ、輸出が振るわなかった。民間部門の成長活力も弱化されたが、政府が財政を拡大的に運用し、成長に大きく貢献した」と説明した。
今年は米中貿易紛争が緩和されただけに、設備投資と輸出が活力を取り戻し、景気が小幅回復するという見通しだ。
問題は、韓国経済の構造的部分。持続して低くなっている潜在成長率を考慮すると、2%台の成長は厳しいとの意見が多い。潜在成長率は2.5〜2.6%(2019〜2020年基準)で、傾向的に低下している。
パク局長は「構造的に潜在成長率が低下するときには、成長の潜在力を高められる政策を実施することが重要だ」と語った。
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