カタール、金融危機のトルコに150億ドル支援表明

カタール、金融危機のトルコに150億ドル支援表明
カタールのタミム首長が、米国との外交葛藤で深刻な金融危機を迎えているトルコへの支援を表明した。
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、トルコ政府は15日、カタールがトルコに150億ドルの投資を約束したという内容の声明を発表した。カタールが約束した投資金はトルコの金融市場と銀行圏に流入される予定だ。
タミム首長とトルコのエルドアン大統領は同日、トルコの首都アンカラで3時間以上にわたる会談を行った。同声明は会談直後に発表された。
タミム首長のトルコ訪問は、トルコが米国との外交葛藤で深刻な金融危機を迎えている中で行われ、注目を集めた。トルコ駐在カタール大使は会談の内容について「タミム首長は、カタールの力強いサポートを見せるためにトルコを訪問した」とし「カタールの国民は何百万のトルコ・リラを購入した」と明らかにした。
カタールの経済支援は、両国間の強化された経済・政治関係を反映している。トルコは昨年、中東諸国の「カタール断交」の当時、カタールを支持した。カタールがテロ組織を支援しイランに友好的だという理由で、サウジアラビアなどアラブ諸国は昨年、カタールとの外交・貿易・観光関係を断絶したが、トルコは支援軍の派遣や食料品の輸出拡大などでカタールを支援。同事件をきっかけに両国の関係は急速に発展した。両国の貿易規模は2016年の4億3900万ドルから昨年6億5000万ドルまで拡大された。またカタール商務省によると、トルコの建設会社は今年116億ドル規模のカタールの建設プロジェクトに参加している。
同声明後、トルコリラは前日比で8%上昇し、下げからやや落ち着きを取り戻している。
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