北朝鮮、金与正氏の降格を発表…何故?

北朝鮮の金正恩国務委員長の妹であり北朝鮮のナンバー2としても知られる金与正氏が朝鮮労働党中央委員会第一副部長から副部長に降格された。政治局候補委員脱落に続き職責まで下げられた事になる。しかし対南総括の地位には残っているとみられる。
北朝鮮の朝鮮通信には13日、「金与正党中央委員会副部長談話」と題した談話が掲載された。今月11日に公開された新任党政治局委員と候補委員名簿に金与正氏の名前が無く、降格したとみられていたが、今回の報道を通じて公式に確認された。
今回の北朝鮮の人事は韓国情報当局の予想を裏切った。当局は当初、与正氏が8次党大会を契機に政治局候補委員から委員に昇進し、ナンバー2の地位固めをするとみていた。これについて韓国国家情報院は、金委員長と与正氏の間に摩擦が生じた可能性があると分析している。
韓国国家情報院傘下の国家安保戦略研究院は前日、報告書で「与正が後継者、ナンバー2などに取り上げられる事が、金正恩にとって負担になる可能性もある」と、「若い女性が白頭血統だという理由だけで高位職に上がる事に対する幹部と住民らの否定的な視線や反発を念頭に置いた可能性も排除出来ない」と言及した。
しかし与正氏は完全に降格してはいないとみられる。与正氏が党大会閉幕と同時に個人名の談話を出した事で、対南総括の地位には残っている事を暗示したからだ。談話では韓国国防部を「奇怪な種族」や「特等級の馬鹿」などと呼び、対南非難を続けている。
一部では与正氏が依然としてナンバー2だとの見方もある。正恩氏の総書記昇格に焦点を合わせ、1人支配体制を固めるために一時的に与正氏を降格したとの見方だ。
翻訳:水野卓
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